言葉の壁

某議員が「このはげ」と言ったとかでニュースになっていますね。
人づてに噂を聞いてテレビをつければどこもかしこも彼女の怒りでみなぎっていた。
なんこれ。
言葉のエネルギーがものすごくてとても追いつけない。彼女の怒りがどこに向かって誰を傷つけたとか、そんな肝心なことよりこの言葉のエネルギーが一万歩くらい先にいる。
最近のテレビはすっかり誰も傷つけなくなったのだな、と思った矢先の出来事だったので尚更に衝撃だったのかもしれない。
何の躊躇もなく刃を振りかざして暴れるエネルギーが画面から溢れることがとても刺激的だった。
誰も傷つけなくなったテレビの世界は優しいけれどちっとも面白くない。誰かを傷つけることが面白いわけではないけれど、あらゆる方向から誤解や語弊を避けていたらなんだか誰が何を言っても同じみたいに思えて。限られたフレームの中で巧みに生き残るのがうまいやり方なのだとしても、なんだかとても退屈。
勿論、某議員の問題と、テレビが退屈なのは全くの別問題。
ただ、久しぶりに生命力あふれる言葉に触れたな、というね。でも、その生命力でもって弱い者いじめはしちゃいけないよね。
因みに私は優しいテレビよりも、暴力的発言の某議員よりも「総理もおそれる失言癖」と東テレの選挙速報で紹介された麻生太郎にエンパシー。

また読みにきてくれたらそれでもう。