RipVanWinkle

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言葉は旅をする

本とは見知らぬ誰かが見知らぬ誰かに宛てた手紙のようなもの それを作者とは縁もゆかりもないひとたちが読む それでもどこかじぶんにあてはまることが書いてあったりすれば それはまるでじぶんのために書かれたような気もしてくる じぶんが思いもしなかった考えが書いてあることもある 今まで考えたこともなかったことなのに それがすぐさまじぶんの考えであるかのように受け入れたくなってくることだってある 逆に一行ごとにかちんかちんと 腹立たしい本もある いったい何様なのかと思うよう

    • 国立ハンセン病資料館

      去年の11月だったか12月だったか、東京にある国立ハンセン資料館を訪ねた。 国立ハンセン資料館とはハンセン病に関わる資料がまとめて展示されており、すぐ近くには全生園という実際の療養所もある。入口でいくつかのアンケートの質問に答え、最後にどちらからと聞かれたので〇〇県ですと言うと、あらまあ随分と遠くからと言われた。 資料館の入口に展示されているのはまず大きな映写機と消防服。 映写機はおそらく当時の映画館で使われていたものと同じではなかろうかと思われる。 ずいぶん贅沢なと

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    • コロナの時代の短編集
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