地球温暖化の新(?)仮説?

脱炭素政策だけで本当に大丈夫?

以前からエネルギー消費そのものが気候変動をおこしているのではと疑念をもっていたので、次のニュースをきっかけに少し調べてみました。

太陽活動の変動がエルニーニョやラニーニャを起こす

太陽活動の変動がエルニーニョ現象やラニーニャ現象を引き起こすという話があります。

太陽の周期活動が地球の気候に影響

確か太陽活動の変動ってあまり大きくなかったような・・・

太陽の周期活動

太陽は非常に安定した熱源で、太陽活動11年周期での変動幅は概ね 0.1% 程度で、これが気象に大き目の影響を与えている可能性が高いという点は重要だと思います。

太陽から受けたエネルギーに対し、地球に吸収される熱量は約126PW(*1)
変動幅は0.1%、つまり126TW となり、このエネルギーでも気候を変える力があることになります。
地球から宇宙へ放出されるエネルギーもこの 0.1% で変動の影響を受ける程度に安定していることになります。

化石燃料や原子力で大気や海洋に放出されるエネルギーとの比較

人の経済活動のために化石燃料の燃焼や核分裂から大気や海洋に放出されるエネルギーがこの 126TW と比較可能な数字であれば、エネルギーの生成そのものが気候変動に影響を与えている可能性があると考えました。

原子力以外は「消費量」をベースに計算しました。
原子力については発電量と熱効率から実際に生成された熱量を逆算で計算しました。

エネルギー保存の法則

消費量をベースに計算することが正しいことの説明をしておきます。
エネルギー保存の法則。閉じた系の中でエネルギーの総量は変わらないという法則です。(確か中学くらいで学ぶ内容?)

エネルギーは使っても消えてなくなるわけではありません。
エネルギーを消費すると、消費されたエネルギー分が周りに放出されます。
たとえばスマホの場合は電磁波、光(画面)、熱、音などを周りに放出しています。

消費したエネルギーは宇宙に放出されない限りは大気や海洋などに漂い続けるという点から消費量で測るのが適切と考えました。

エネルギー生成量

  • 原油:6.4TW

  • 石炭:6.9TW

  • 天然ガス:51TW

  • 原子力:0.9TW

合計すると約65TWとなり、太陽変動の50%以上が定常的に加わっている状況が確認できました。気候変動を起こしうる量だと思います。

温室効果ガスの影響だけでなく、エネルギー生成による気候変動の可能性についても調査したほうが良いと思います。

この仮説が真の場合のエネルギー政策について

この仮説が正しければ、大気や海に蓄えられた気候を動かすエネルギーを利用する水力発電、風力発電が最も良い発電方法ということになりそうです。
生成する熱量から取り出せる電力効率が悪い発電方式は環境に最も悪い発電方式という判断もできます。
熱効率が最悪の発電方式は原子力発電です。

気候変動そのものが宇宙へ逃がすエネルギーを増やす可能性はあるのかもしれませんが、そのあたりの情報は見つけられませんでした。もし効果があるのであれば受容できる気候状況から生成可能なエネルギーを逆算できるかもしれません。

実はこれもフラクタル構造?

地球温暖化を「大気と海に蓄えられたエネルギー総量の増加」と捉えれば、気候の極端化など様々な問題を理解しやすくなると思います。

宇宙の構造や地球の構造、自然の構造などでたびたび見られる「フラクタル構造」。
地球を一つの原子に見立てた時に、原子の周りの電子活動の活発さが温度を表すように、
地球に蓄えられたエネルギーが多いと温度が高くなるというフラクタル構造のような状況を示しているものなのかもしれません。

上記の説明で使用した数値の計算方法

もし間違っている箇所があればご指摘いただけると幸いです。
天然ガスの計算したとき、これ間違っているのではと何度も計算しなおしました。まだ不安です(^^;

(*1) 太陽エネルギーの計算
地球に降り注ぐ太陽エネルギーは1秒当たり 42兆kcal。
うち、地球に吸収されるエネルギーは70%。

1cal ≒ 4.2J
42 * 10^12 * 10^3 (cal/s) * 4.2(J/cal) ≒ 1.8 * 10^17 (J/s = W)
(180PJ/s = 180PW)
反射分が30%=吸収分は70%
→ 180 * 0.7 = 126PW

(*2) 原油エネルギーの計算
消費量 : 1日あたり9000万バレル
1バレル=159L

原油1L あたりの発熱量 38.7MJ
1日 = 86400 秒
1秒あたりで発生させている熱量
9.0 * 10^7 (バレル/日) * 159 (L/バレル) * 38.7 * 10^6 (J) / 86400 (秒/日)
→ 6.4 TJ/秒 = 6.4TW

(*3) 石炭エネルギーの計算
消費量:80億トン(2022年予想)
 発熱効率:27.0kJ/g

1t = 10^6g
1年間の発熱量 = 8010^810^627.010^3 = 2160 * 10^17 (J/年)
1秒当たり
2160 * 10^17 / (3652460*60) ≒ 6.9 * 10^12 (J/秒)
→ 6.9TW

(*4) 天然ガスエネルギーの計算
消費量:約3兆8千億立方メートル(2021年)
発熱効率:40.9 MJ/m3

 1年間の発熱量
3.8*10^12 (m3) * 40.9 *10^6 (J/m3)
≒1.6 * 10^18 (J/年)

1秒当たりの発熱量
1.6 * 10^18 / (3652460*60) = 5.1 * 10^10 (J/秒)
= 51 TJ/s → 51 TW

(*5) 原子力
原子力発電量 = 2兆6,530億kWh (2021年実績)

1Wh = 3600J
発電効率 33% -> 原子力発電による発熱エネルギー総量は得た電力エネルギーのおよそ3倍

2.7 *10^15 (Wh/年) * 3600 (J/Wh) / 365 (日/年) / 86400 (秒/日) / 0.33(%)
= 0.9TJ/s → 0.9TW

合計:約 65 TW