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一翔 / いちかぷろじぇくつ
2021年4月3日 22:26
──────────。===============雨が苦手だった。それは150年前の、ある雨の日のこと。君の胸から噴き上がる赫が白無垢を染める。降りしきる雨の中、瞳を閉じて動かない君を抱いて空に叫んだ。僕の腕の中で次第に冷たくなっていく君を、救えなかった。君の花のような笑顔が、君のハープのような声が、腕が、脚が、身体が、君との想い出までもが────────凍りついていくよ