疾走 重松清 ネタバレ読書感想文

吐き気するくらいの孤独感
「おまえ」と呼びかけられる事の不愉快感
だからまるで自分が孤独かのような錯覚に陥って
眉間のシワが深くなる

誰か現実のアタシに戻してほしい
ラインでもメッセージでもいい
何でもいいから他人の言葉が欲しくなる

そんな感情になる一冊でした

もう先を読みたく無い
でもシュウジの孤独が晴れないと
読んでるアタシも晴れないよ
だから苦しみながら読み進める

孤独ってどこからを言うんだろう
誰がそばに居たら埋まるんだろう
どう思ってもらえたら満足するんだろう

誰かの唯一でいてるかと言う事かしら
誰かのたった一人になるって事かしら

神父さんは確実にシュウジを思ってた
心に留めていた
でもシュウジはそれに気づかないし
感謝しない

エリを求めてる
アカネを求めてる
両親を
兄を

そして神父さんの思いはシュウジだけに向けられたものでは無い

だからシュウジの孤独は晴れない。。。のか?

けれどエリと二人にげて
繋がっているを感じられて
その瞬間は孤独では無いのでしょう
エリの勇逸では無いのに満足できてしまう

そして最後の電話
顔も知らない誰かの
「一緒に生きる」その為の電話
目的が達せられた時
シュウジは満足するのでしょうか?

長い長い神父さんの思いよりも
瞬間の満足に幸せを感じるのでしょうか?

それじゃ人生本当にもったいなく無い
確かに今アタシだって
誰かの唯一では無い

アタシが座っている椅子に
他の誰か別の人が座っていたとしても世界は回るし
世界は満足している

けれどそこここにある沢山の愛情に目を向けず
感謝せず
満たされず生きていくのは勿体無い
それを訴えかけるお話だったのかな?

それにしたらしんどすぎる!!
ちょっと苦しすぎて
読んだ事後悔するレベル!

でも作品としたら
それはそれはすごい効力の高い
一冊だと思います。

しんどーー!!!


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