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アーティスト以外にたくさんいるエンタメを支える人たちを応援しよう

音楽プロデューサー亀田誠治さんの呼びかけ

5月25日の日本経済新聞の文化面に、J-POP界のヒットメーカーで音楽プロデューサー亀田誠治さんのインタビュー記事がありました。そこで開催中止となった音楽祭のスタッフへのクラウドファンディングによる支援について言及しています

中止になった日比谷音楽祭2020とは?

「フリーで誰もが参加できる、ボーダーレスな音楽祭」として、日比谷野外音楽堂で5月30日、31日に開催予定だった日比谷音楽祭。2019年の第1回は10万人を動員したフリー(無料)の音楽祭です。運営資金は企業の協賛金、助成金、そして、クラウドファンディングによってまかなわれています。

開催中止で仕事を失ったスタッフへの支援を

日比谷音楽祭では開催中止で仕事を失ったスタッフ約300人のためにクラウドファンディングで支援を呼び掛けています。

日比谷音楽祭には、ミュージシャンに加え、600名を超える裏方スタッフが関わっています。彼らは、いくつものフェス、コンサート、舞台などを手がけるプロフェッショナルであり、その多くはフリーランスや小さな会社の所属で、ひとつひとつの仕事が収入に直結しているという人も多くいます。
しかし今、イベントやコンサートの開催自粛により仕事が激減し、私たちの周りでは、すでに多くの人たちが1か月以上、仕事のない状態が続いています。自粛要請を受けながらも、失った仕事への公的補償は現時点でほとんどありません。もし今後、彼らが収入を得るために、他の仕事を求め、この業界からいなくなってしまえば、このようなイベントやコンサートをつくるための経験や技術、知識までもが失われてしまうのです。

すでに第一目標の400万円を到達しており、1人当たりの補償金を増やすべくネクストゴールを設定して支援を募っています。(6月22日まで)

姿は見えないけど実はプロフェッショナルなエンタメの裏方

亀田誠治さんはこう語っています。

日比谷音楽祭をはじめ、全てのライブやコンサート、イベントは、多くのスタッフで作られているということを忘れてはいけません。日比谷音楽祭でも設営、音響、照明、楽器、当日の運営、警備からスタッフ弁当の手配まで、さまざまなスタッフがイベントを作り上げています。
そして今、彼らは、新型コロナウイルスの感染拡大によって、ライブやコンサートという仕事の場を奪われ、いまだかつてない苦境に立たされています。あたりまえのことですが、彼らスタッフがいなければ僕たちミュージシャンは音楽を奏でられません。

エンターテイメントというと、出演するミュージシャンやアーティスト等に目が向きがちです。しかし、一つの作品を作り出したりショーを実現するために表に出ないたくさんの人たちが支えていること、そしてこうしたスタッフの多くが仕事の場を奪われる重大な局面にいることがわかります。

私たちもライブハウスやミニシアターなど「ハコ」となる場所の支援については記事を作っていましたが、そこに関わる「スタッフ」にも目を向ける必要があるのかもしれません。


エンタメの裏方を支えるその他の動き

世界で見ると、ライブプロモーション会社のライブ・ネイションが、コンサート中止やツアー延期で、仕事を失ったり、収入を無くしたイベントスタッフの危機救済として、10億円規模の緊急資金援助を行う Crew Nation を立ち上げて「Donate(寄付)」や、「BUY MERCH(支援につながるグッズ販売)」などを呼び掛けています。

国内では東京都に経済的支援を求める要望書提出というニュースも。

イベントなどの制作会社の下請けとして舞台演出や照明を手がけている男性2人で、要望書と1万4000人余りの賛同者の署名を小池知事に提出しました。

視野を広げて

日比谷音楽祭の場合は、亀田誠治さんをはじめとした著名な方々のアクションもあって裏方を支えるスタッフも補償される可能性が高いです。しかし、日比谷音楽祭に限らず日本中に、たくさんのエンターテイメントを支える人たちがいることも忘れてはいけないと思います。

「3密を避けながらエンタメを楽しむ環境づくり」など、コロナ後のエンターテイメントの在り方の模索もきっと必要です。しかし、その手前で総合芸術たるエンターテイメントの担い手が困窮しているという事実。コロナが収束した後に私たちの心を豊かにするエンターテイメントをまた楽しめるように、いまこそ支えてみる必要性もありそうです。

亀田誠治さんのアクションは、視野を広げるきっかけになりました。
私たちも、情報をキャッチ次第、こちらのサイトで発信します。

#未来への10万円  の使い道の一つとして、少し視野を広げて考えてみませんか。

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