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7月の今日のソーシャル

社会課題の解決、持続可能な社会の実現、伝統文化の承継・発展に向けた日々のソーシャルなの動きを追いかける今日のソーシャル。7月も様々な動きがありました。

■障害者雇用の実際と支援サービス市場

障害者雇用について追いかけていますが、宮城県内の企業と市町村の障害者雇用率を分析する記事もありました。

中小企業や小規模自治体では、障害者雇用の比率は低くなっているという記事です。一方で、障害者雇用支援サービスがありますが、どんなサービスがあるのか市場全体に関して矢野経済研究所の調査結果がでています。

■特徴的な障害者就労

障害者就労も最近は特徴的な事業でニュースになる事例が増えています。CWらぼ宇都宮では、地元名物ギョーザづくりを進めています。

障害者就労ゆーハウス前橋は、これまで進めてきたうどんの製造だけでなくイートインを始めています。

岐阜の障害者就労アンドワークスはコーヒーの焙煎に加えて販売スペースを設けて接客を始めています。

このように製造だけでなく、購入する方々と直接対面する接客へ範囲を広げるケースは多いようです。

また、コープこうべでは宅配商品の仕分けや受け渡しを福祉事業所の利用者に担ってもらう取組みを始めました。

障害者就労施設だけでなく、近隣の多様な組織との連携が、新たな活躍の場づくりにおいて重要なことを改めて感じます。

7月にとても素晴らしいと思ったのが、静岡の小学校で障害者就労利用者が教職員に就職・進路について説明したという記事です。

障害を持つ人の卒業後の進路や就労の実際について、進路指導なども担う教育関係者が「当事者の生の声を聴く」機会はもっともっと増えてよいように思います。

■伝統工芸を学ぶ環境に関する様々な事例

伝統技術の課題の一つ「後継者育成」について、各地で教育施設を設けていますが、休校する事例もあります。例えば南砺市にある井波彫刻師職業訓練校が休校するというニュース。

一方で、入学希望者を増やそうと様々な工夫をするところもあります。名古屋黒紋付染、尾張仏具では、移住相談も合わせた後継者育成インターンシップを行い、入学希望者を募っています。

香川県漆芸研究所では、漆制作を実際に体験できるオープンキャンパスを行っています。

ただ待つだけではなく、入学希望者・将来の後継者に寄り添った対応、工夫が求められているのかもしれません。

広く一般に向けた体験の機会は7月もたくさん行われています。栃木県小山市の本場結城紬では、蚕の繭から真綿をつくる体験会が行われました。

高知では地元中学生が土佐伝統工芸尾戸焼を体験しています。

藍の生産地、北海道伊達市では藍染の体験会が行われています。

金沢市県立伝統産業工芸館では日替わりで様々な伝統工芸の体験会が行われています。

夏休み、少し探せば子どもたちが伝統技術に触れる機会はたくさんあるように思います。

■少額でも無理のない寄付 / 皆で集まることで大きな力になる寄付

様々な社会課題解決を進めるにあたり、寄付を募ることがありますが、できれば無理のない・負担の少ないカタチで応援したいところ。例えば、盲導犬協会などで「サブスク型寄付」が行われているという記事がありました。

実はNPO団体などでも定期的な寄付を募っているところは数多くありますのでウェブサイトを一度見てみるとよいかもしれません。

また、社会貢献をしたい中小企業が少額でも多数集まることで大きな力にできる事例として、日本財団の社会貢献企業基金があります。

応援したい気持ち・善意は一つ一つが小さくても、積み重ねることで大きなチカラを生み出すことを感じます。

■インパクト

財務的なリターンだけでなく社会や環境へのインパクトを同時に生み出す「インパクト投資」などに関する情報も増えています。フォーブス8月号にはインパクト事業のスタートアップ経営者に焦点を当てた特集記事が載っています。

ゼブラアンドカンパニーが、長野県塩尻市で社会的インパクト投資の実証実験を開始するというニュース

松江市と政策投資銀行、ドリームインキュベータなどはソーシャルインパクトボンドを開始します。

個人投資家がインパクト投資を進めるにあたって、大和証券などは銘柄推薦システムの開発を進めるというニュースもありました。

社会や環境への「インパクト」を目指したおカネの流れが確実に増え、また関心も幅広く集めていると感じます。

■ギフテッドに関する動き

特異な才能を持っているが、日本型の一斉教育にはなじまないギフテッドな子どもたちに向けた様々な取り組みについて、PublicMindとして追いかけています。

ロートこども財団などは東京大学ギフテッド創成寄付講座らと連携協定を締結するなど、官民で様々な動きが出ています。

ギフテッドの学校周りでの対応に関して文部科学省の有識者会議が開かれており、素案が提示されています。

ギフテッドに関する社会的な認知・様々なアクションが増えています。

■7月の最も読まれた今日のソーシャルは

様々なジャンルのソーシャルテーマを追いかけている今日のソーシャルですが、最後に7月もっとも読まれたのは英国Big Society Capitalのインパクト投資に関するインタビューでした。

インパクト投資、金融関係テーマはTwitterのユーザーを中心に幅広い方々が関心を持っているのかもしれません。

引き続き、今日のソーシャルを追いかけていきますね。

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