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AIの登場する小説を書きながら『AIについて』考えてみた。

現在【Dr.タカバタケと『彼女』の惑星移民】という小説をnoteにて連載しています。
今日45話を出しました。
この物語には『人型AI』が1体と『手で持ち運べる程度のサイズの箱型AI』が2体。合計3体『AI』がキャラクターとして登場します。

さて、世間では去年から今年にかけてリリースされた高度な『画像生成AI』や『文章生成AI』により、一大『AI』ブームがおき、今後の展開にも注目が集まっています。
小説の世界も強く影響を受けているように感じます。
『AI』を題材に扱う、あるいは登場する小説が、今回の創作大賞にもたくさん出品されているようです。

「『AI』が出てくる物語を発表している私は、『AI』ことをどれだけ知っているのだろう?」
そんな疑問が自分の中に生まれました。
そして、一度ゆっくりと『AI』というものについて考えたいと思いました。


定義やとらえ方の広い『AI(人工知能)』という言葉。
これについて『私』がどうとらえているか。『皆様』がどうとらえているか。それによって、私が皆様に投げかけている物語の意味合いが、大きく変わるように思います。

流行しすぎて、猫も杓子もAI、AI、AI……『AI』。その言葉を聞くだけで拒絶反応を起こす方もいるかもしれません。
(ちなみに私の連載している、この物語の大筋は4年前に作りました。まさかこんなにAIが進化しブームになるとは思っていない頃でした。。。)
中には『機械学習』や『深層学習(ディープラーニング)』をしないものは『AI』ではないという意見もあるような気がします。……というか、実は私もそのように認識していました。

今回の『AIについての考察』には、現在の文章生成AIの最高峰ともいわれる『ChatGPT4o』に手伝ってもらいました。

まずは『AI』という言葉の発生。
この言葉は「Artificial(人造の、人工的な)」「Intelligence(知能)」の略語で、いわゆる「人工知能」を指す言葉です。
『AI』という言葉の歴史は古く、1950年代半ば、アメリカの計算機科学者・認知科学者であるジョン・マッカーシー氏によって生み出されました。

2024年現在は、2020年ごろから続く『AI』の第3次ブームだと言われています。(結論はまとめますので、引用は呼ばしてもらって結構です)

私の質問
『AIブームの1次から3次までお教えてください』

以下:ChatGPTの返答
AIブームは歴史的にいくつかの「波」を経ており、これらは一般に「第一次AIブーム」「第二次AIブーム」「第三次AIブーム」と呼ばれています。以下にそれぞれのブームについて簡単に説明します。

第一次AIブーム(1950年代~1960年代)
・特徴理論的基礎の確立:AI研究の初期段階で、基礎的な概念や理論が確立されました。
初期のプログラム:チェスを指すプログラムや単純なパズル解決プログラムが開発されました。
象徴的AI:論理やシンボルを使った問題解決が中心。
・重要な出来事1956年のダートマス会議:AIという用語が初めて使われ、AI研究の始まりを告げる会議が開催されました。
初期の成功例:アラン・チューリングの仕事や、ジョン・マッカーシーによるLISPプログラミング言語の開発。
・収束の理由過剰な期待:初期の成功により、AIがすぐに人間の知能を超えると期待されましたが、技術的な限界が露呈。
資金不足:期待に応えられず、研究資金が削減されました。

第二次AIブーム(1980年代)
・特徴エキスパートシステム:特定の分野で専門知識を持つプログラムが開発され、商業的な成功を収めました。
ルールベースのシステム:専門知識をルールとしてプログラムに組み込みました。
・重要な出来事エキスパートシステムの成功:DENDRAL(化学分析)、MYCIN(医療診断)などのシステムが開発されました。
商業化:多くの企業がエキスパートシステムを導入し、AI技術の商業的応用が広がりました。
・収束の理由メンテナンスの難しさ:ルールベースのシステムはメンテナンスが難しく、拡張性に限界がありました。
再び資金不足:期待されたほどの成果が得られず、再び研究資金が削減されました。


第三次AIブーム(2000年代~現在)
・特徴機械学習と深層学習:大量のデータと計算能力の向上により、機械学習と深層学習が飛躍的に発展しました。
ビッグデータの利用:インターネットやセンサー技術の発展により、大量のデータを利用したAIモデルの訓練が可能に。
・重要な出来事画像認識の進展:深層学習による画像認識技術(例:AlexNet)が飛躍的に向上。
自然言語処理の進展:BERTやGPTなどのモデルが自然言語処理の性能を大幅に向上させました。
AIの商業応用の拡大:自動運転、音声アシスタント、推薦システムなど、さまざまな分野でAI技術が実用化されています。


特徴的な要素クラウドコンピューティング:大規模な計算資源がクラウド上で利用可能になり、AIモデルの訓練が容易になりました。
オープンソースの普及:TensorFlowやPyTorchなどのオープンソースライブラリが普及し、AI研究が民主化されました。


第三次AIブームは現在も続いており、今後もAI技術の進展が期待されています。

歴史はなんとなくつかめましたが、これでは『AI』の定義が分かりませんね。
私は、追加の質問をしました。

私の質問
『AIの定義をシンプルに、わかりやすく教えてください。 AIとはなんですか?』

以下:ChatGPTの返答
AI(人工知能)とは、コンピュータや機械が人間のように考えたり学んだりする能力を持つ技術のことです。具体的には、AIは以下のことができます。
学習:データから学び、新しい情報を理解する。
推論:情報を基に判断を下す。
問題解決:問題を解決する方法を見つける。
言語理解:人間の言葉を理解し、使う。
視覚認識:画像やビデオから情報を得る。

つまり、AIは人間の知能の一部を模倣して、さまざまなタスクを自動的にこなす技術です。

なるほど。
『コンピュータや機械が人間のように「考えたり」「学んだり」する能力を持つ技術のこと』
これがChatGPTが導き出した『AIの定義』ですね。

第一次AIブーム(1950年代~1960年代)の頃の『AI』という概念は、非常にシンプルなものでした。
しかし『AI』とは、単一のプログラムではなく。学習や出力の結果を通じて、より的確な答えに自ら近づいていくコンピュータを意味しています。

さて、定義に関してはこんな感じで、私の中に落とし込みました。
調べていく中で気が付いたのは、どうやら『AI』の定義や考え方とらえ方は幅広く様々なとらえ方があるようです。

続いて思ったこと。
『AIとアンドロイドを一緒くたにしてとらえている人もいるのかもしれない』
私の小説では『人型AI』と『持ち歩けるAI(箱形の機械)』が登場します。
人型の『AI』はいわゆるアンドロイドとして登場させています。
次は『AIとアンドロイド』について、GPTに聞いてみました。

私の質問
『AIとアンドロイドは何が違いますか』

以下:ChatGPTの返答
AI(人工知能)とアンドロイドは異なる概念で、それぞれ異なる役割や機能を持っています。簡単に言うと、AIは知能のことであり、アンドロイドは物理的なロボットのことです。以下にその違いをまとめます:

『AI(人工知能)定義:コンピュータや機械が人間のように考えたり学んだりする能力』
機能:データから学習する、推論する、問題を解決する、言語を理解する、視覚情報を認識するなど。
形態:ソフトウェアやアルゴリズムとして存在し、物理的な形を持たない。
使用例:音声アシスタント(例:Siri、Alexa)、チャットボット、画像認識システム、推薦システムなど。


『アンドロイド定義:人間の外見を模倣したロボット』
機能:物理的な動作を行うことができ、人間のような外見と動きを持つ。
形態:ハードウェアとして存在し、ロボットの形を持つ。
使用例:映画やSFに登場する人間の形をしたロボット(例:映画「アイ,ロボット」や「ブレードランナー」のロボット)。


関係性融合:アンドロイドにはAIが搭載されていることが多く、AIの知能を使って人間のように振る舞うことができます。つまり、AIはアンドロイドの「頭脳」として機能します。
:AIを搭載したアンドロイドは、会話をしたり、物理的な作業を行ったりすることができます。

要するに、AIは知能を持つ技術であり、アンドロイドはその知能を使って人間のように動くロボットです。

なるほど。
さすが現在の人類の知識を学ぶGPT。素晴らしい回答。といいますか、私の認識と同じでした。これが一般的であるということにします。

これで3つのことがわかりました。

①『AI(人工知能)』という言葉の発祥
1950年ごろ生まれて、現在が第3次ブームであること。

②『AIの定義』
コンピュータや機械が人間のように「考えたり」「学んだり」する能力を持つ技術のこと。

③『AIとアンドロイド』
『AI』の定義は上記。
『アンドロイド』の定義は人間の外見を模倣したロボット。
アンドロイドは、頭脳として『AI』を積んでいることが多い。


ではここからが私の作品のネタバレ。
7月6日時点、連載【45話】、もしくはまとめ読み【第10章】まで読んだ方のみここから先にお進みください。
読んでない人はマガジンを貼りますので読んでください。

【その前に、ちょっと宣伝】

『AIの感情』というテーマは、私がこの物語の中で取り上げている『一つの課題』です。
ちなみになぜ『一つの課題』と言ったか。それは、そんなに小さな使い古されたものを、私はこの物語の『メインテーマ』には置いていないからです。
もっと総合的で、大きなことに取り組んでいるつもりです。

『AIと人、惑星』『進化』『未来の地球』『人の想いとその歴史』『愛情』『大人と子供』『光と闇』
そんな様々なことを、この物語に入れたつもりです。
AIと人の未来を考えるこの時代に、是非とも読んでみてはいかがでしょうか?

絵師に参加していただいての『キャラクタービジュアル』。
デザイナーに参加いただいて『過去から繋がる年表』『キャラクター相関図』を用い、できるだけわかりやすく、物語をつかめるようにしました。
これらは、読んでいただいた方からの意見により追加されたものです。
SFでわかりにくいのは、その世界観と特殊な語句です。
この物語は、『我々が生きるこの地球の未来のお話』です。
時代は3200年代、太陽膨張より惑星移民をする人々の話ですが、何故3200年という『近い未来に太陽が膨張するのか』、その理由もちゃんと後半でわかるようになっています。(現在、太陽膨張で地球上の生物が死滅するのは、10憶年ほど先と予想されています)
また、現代と服装や習慣が同じ理由なども作中で語られています。

主人公は眼鏡をかけていますが、それにも理由があります。

出来るだけわかりやすい『言葉』『言い回し』『文体』を用い、『特殊用語』が出たときは、すぐに注釈が入るようにしてあります。
『あらすじ』だけを読んで離脱した方も多いと思いますが、是非読んでいただきたいと思っています。

自身の作品、自信を持ってお勧めいたします!

では、ネタバレ準備は宜しいですか?
正直言うと、45話現在の時点でも若干ネタバレがありますので、完全にネタバレを避けたい人は、まだ読まないでください。
まあ、ネタバレというほどでもないですが😊


この物語の一つのテーマは『AIの感情』です。
『AI』が『思考』し『学ぶ』ことは定義にもあるように、当たり前という認識です。
では『AI』に『感情』はあるか。
そのことは作中で、人間である登場人物。
アンドロイドである『AI』が、それぞれその答えを求め悩んでいます。

人間の立場

(AI:ボロー)「笑いですわ! 笑いを追求する、究極の芸能でっしゃろ! 人間らしさの賛歌ですわ!」
(人間:タカバタケ)「人間らしさねぇ……」
不思議なもので、AIと一緒にいると、何をもって感情か、何をもって生物と機械なのかわからなくなる。

1章より

アンドロイド型AIの立場

『感情』とは何なのか。
『思考』と何が違うのか。
もちろん言葉の定義を認識はしている。でもそれを完全に捉えるまでは至らない。何故なら、私はどこまでいってもAIであり無機物だからだ。
そして、もう1つ思考することがある。
自分の思考のどこからがプログラムされたものなのか。自らで思考していると認識しているものが、フレーム化されたものではないだろうか、と。
自らの思考を思考することは、グルグルとまわり続けるだけの無意味な行為だ。それにもかかわらず、私はその思考をやめることができなかった。

5章

私の小説は一人称で書かれています。
そして『人間の視点』と『アンドロイド型AIの視点』が描かれています。
【『AI』の視点?】
疑問に思う方もいるでしょう。
はたして感情のないとされる『AI』の視点など存在するのか?
2024年時点での『AI』は感情はないと考えられています。それは私も同じ考えです。物語は未来の地球ですが、その時代でも私は『AI』に感情があるとは思っていません。
『AI』には思考が存在します。
『AIの定義』にもありました。「考えたり」「学習したり」するコンピューター。
しかし、その思考の形は人間と違います。
それは計算式であり関数の集合体であり、人間には理解することのできないアルゴリズムを持っています。
それでも『AI』が『思考し学習』することは間違いないです。
理解できないはずの『AIの視点』を、読み手である私たちが理解できる。
私は作中にいくつか仕掛けを作りました。
初めて『アンドロイド型AIの視点』になった時、このような一文を入れました。

アンジョーが「……ねえ、一体これから何が起きようとしてるの?」と言った。
人と同じ耳の形をしたマイクロフォンが、アンジョーの声を私の演算装置に送った。
私の思考法は他のAIとはまったく違っていた。すべての知識と完璧な演算能力を持っているにもかかわらず、思考の形は人間のそれに似ていた。それはきっと私の役割に原因があるのだろうと推測された。しかしその理由までは、私にはわからなかった。私には世界のすべてがわかるのに、自分のことだけはわかっていなかった。

3章-3

『思考の形は人間のそれに似ていた』
『私には世界のすべてがわかるのに、自分のことだけはわかっていなかった』
この2点。
それにより『AI』としての思考のアルゴリズムを、人間である私たちが理解をできるようにしました。
作中の『AI』は『思考』はしますが、『感情』を持ちません。
『AIの視点』の時には、一度も「思った」「感じた」という言葉は出ません。
いえ、正確には「思った」を一だけ使います。でもそこには仕掛けがあります。

あぁ、あなたと意識がつながった空間の中だからなのね。
私は、あなたの感情を使いながら泣いているのかしら?
つまり、今この瞬間、私が感じているのが感情なのね?
あなたの意識がつながって、私は生命と同様の、感情を感じているのね?

あのときに思ったの、あなたのためなら私は、このボディも意識も思考もすべて失っても構わない、と。

5章

という形で、人の脳内にあるチップとを通じ人と繋がるときに、人を通じて感情を感じるというシーン。
それは純粋な『AI』として感情を持っているわけではありません。

さて、『AIの感情』。そこの答えは作中に出るのか?
それに関しては、私なりの答えを用意しています。
ちなみに、キャラクターである『3体のAI』は『純粋なAI』ではありません。それはすでに作中で出ている部分もありますし、まだ出ていない部分もあります。
その辺りは、今後のストーリーの中でお楽しみいただければ幸いです。


ここまで読んでいただい方。
いつもありがとうございます。
たぶん現在、本当に読んでくれている方は20人くらいだと思います。
どなたに読んでいただけているかも、把握しているつもりです。
そのスキに、いつも勇気をいただいています。
本当に嬉しいです。
ありがとうございます。
心から感謝いたします。
引き続き、ノボーとその仲間たちの物語を楽しんでいただけると幸いです。

あ、ところで、惑星『エリンセ』の名前の意味わかってもらえましたか?
そんなところも考察いただければ嬉しいな、なんて思っています😁

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