見出し画像

フィリピンの理学療法士との医療英会話がとても楽しかったという話

先に結論から言うと…すごく楽しかったです。笑
50分なんてあっという間です。
次までにまた頑張るぞー!と言う気持ちになります。

きっかけは、須賀さんの記事を目にしたことでした↓

これが私のnote第一号になるわけですが、以下、私がフィリピンの理学療法士とオンライン医療英会話を始めるに至った経緯と、1回目のレッスンで学んだこと、その他雑感などを紹介させて頂きます。これから医療英会話について学びたいと思っている理学療法士の方、学生にとって参考になれば幸いです。あ、「なぜ英語を学んでいるか」はどうでもいいことしか書いてないので飛ばしてもらった方がいいです。本題は最後にあります。でもちょっと自己紹介チックにもなっているので、お暇な方は読んでもいいかもしれません。いえ、読んで頂けると嬉しいです。

なぜ英語を学んでいるか(大学生-大学院生編)

時を戻そう。それは大学生、理学療法学科に在籍中の頃。1年目の一般教養の英語はとてつもなくつまらなかった。授業中に寝ていて、日本人の先生からはイエローカードを何枚ももらった。そんな私に単位と言うプレゼントを与えてくれた先生には感謝しかない。2年生になり医療英語の授業があったが、これまた面白くなかった。パソコン室での授業だったこともあって、友達とこっそり話すかフリーセルをするかマインスイーパーをするかの3択であった。今思えばなぜあの時もっと頑張って勉強しなかったのか、と言う誰もが一度はするであろう反省を今になってしている。先生方、すみませんでした。

そんな私にも転機が訪れる。3年目の臨床実習だ。2カ月間スポーツに特化した施設で実習をさせていただく中で目の当たりにしたのは、圧倒的な知識とスキルを持った理学療法士の姿だった。朝から晩までみっちりと患者・アスリートの対応をしながら、「当然でしょ」と言うスタンスで英語論文を読んで研究や学会発表に臨む様を垣間見た。実習を無事に終えた後、憧れの先生方に近づくためには何かしないとと考えた。卒業研究では、研究背景について論じるにあたり、その分野の英語論文30編と格闘した。英語が苦手ではなかったが、そもそも科学的文章に慣れていなかったこと、知っている医療英単語が少なかったことから、当時は1本の論文を読むのに1日を費やした。その頃の私は、ほぼ日本語と同じスピードで英語論文を読んでいる今の自分を知るはずもない。

大学を卒業後、大学院に進学した。思うことは色々あった。学部卒業してすぐに大学院に進学したのでは、臨床が出遅れる。大学院を卒業後、臨床で使いものにならないのではないか。不安は徐々に解消されていった。教授が研究好きでありながら、それ以上に臨床が好きであったから。研究室の先輩、同期は臨床経験が豊富だったから。症例報告で様々な角度からミサイル攻撃(温かい指導)を頂けたから。時に時間を割いて評価・治療の実技指導をしてもらえたから。

研究生活は刺激的だった。教授と先輩院生のおかげで、1年目から国際学会にアタックする機会に恵まれた。2年目はサンフランシスコで開催された学会に参加し、ポスター前で質問来ないでくれと祈っていた時、「研究内容説明して」と話しかけてきたユーがいて、なんとかジャパニーズイングリッシュ全開で説明した後、「引用してくれてありがとう」の一言にその分野で活躍中のATであったことに気づく。「わ、あなたの論文たくさん読んでます!JSESの論文は…その他にも…」なんと英語で話したか全く覚えていないが、とりあえずファンであることは伝わったらしく、その翌年に学会で会った時にも話ができた。このような言い方しかできないボキャ貧な自分を恨むが、”世界が広がった”感覚が確かにそこにあった。ただ、当時の私は自分のファーストネームすら正確に発音できず、スタバの店員さんからは側面に”Masoyuki”と書かれたカフェアメリカーノを渡された。心なしかいつもより苦かった。苦い経験とはこういうことを言うのだろう。

画像1

画像2

博士課程に続く。当時の環境は田舎で通勤するにもスーパーに行くにも車が必要であったため、運転中は英語のCDを聞いてシャドーイングしてを繰り返した。いや、それは嘘だ。実を言うと英語学習:音楽観賞ratioは3:7くらいだった。iPad第2世代という今より何倍も重いタブレットを車に取り付けていた写真を見ると、怠惰な自分をなんとか学習させるシステムを作ろうと努力していたことが分かる。でもその僅かな努力も少しは影響したのか、博士課程の最終学年でなんとAJSMを刊行するAOSSMで口述発表をするチャンスが舞い込む。結果は、惨敗。当時の私は、英語という統一球をうまく扱えなかったことを敗因と嘆いているが、それだけではない、研究全般で力不足を痛感した。それでもシアトルは楽しかった。カフェオレでお馴染みのマウントレーニアに一人ドライブをし、生まれて初めての右車線にはしゃいだあの日が懐かしい。

画像4

画像3

画像5

懐かしさついでに大学院卒業後のことも書きたいところだが、それはまたいつの日にか。

なぜ今フィリピンの理学療法士とオンライン医療英会話なのか

・きっかけはコロナウイルス感染症(COVID-19)
きっかけは、そうですね、コロナウイルス感染症(COVID-19)です。COVID-19は私からマンツーマン英会話という機会を奪い、その代わりにオンライン英会話の利点について再度考え直す機会を与えてくれました。英語学習を始めた頃、そんなにお金をかけられないし、”いつでもできる”という利点に目が向きまずはオンライン英会話を始めました。3カ月は続かなかったです。”いつでもできる”というのは”いつでもサボれる”ということで、意思の弱い私では続けることができなかったです。確かそんなことが下の本に書かれていたような気がします。

画像6

COVID-19感染のリスクが今なお残るこの状況にあって、特に私たち理学療法士、医療従事者は極力人との接触を制限しなければいけません。個人の学習のためという理由で、勤務先に与えるリスクを顧みず動き回ることはできません。対面での英会話が選択肢にない今、もはやオンラインしか選択肢にないというのが現状です。

・オンライン英会話ならどこでも同じか
答えはノーでしょう。過去に私がオンライン英会話について調べた限り、医療従事者向けに、特に理学療法士が日常診療で使う表現に特化してレッスンを提供してる団体は皆無です。第1回目のレッスンを終えた今確信しています。「理学療法士」から学べることに価値があるのです。それも私がレッスンをお願いした理学療法士の方は、スポーツ現場での経験も豊富で、学生指導も行なっており、フィリピンのPT協会のスポーツ部門の会長も務めているようです。今日話したところでは、リオオリンピックではテニスの競技会場にいたとのことです(私が東京オリンピックでは選手村のポリクリでボランティアすることになっているという話をしたら、「忙しいから覚悟しといた方がいいよ!笑」と脅されました)。

オンライン英会話、というか英語学習なんて初めてなんですけど…という方にとっても始めやすいものだと思います。なぜかと言うと、すでにオンライン上に配布資料があって(須賀さん素敵すぎます。詳細は以下のリンク)、①最初はそのフレーズを順に読んで、②適宜「こういう場合はこう」と教えてくれて「この表現って使えますか」と言う質問には丁寧に答えてくれます。そして最後に、③日本語の文章だけを見て「評価のno.3は英語ではどう言いますか?」という質問に答えます。「チートはダメよ!笑」なんて言われました。もちろんしませんでしたよ。笑

必要に応じてチャットでテキストも送ってもらえます。今日私が「そうなのか!」と思ったのは、「評価で体幹回旋の指示を出す際にturnやrotate以外にtwistって使えますか」と聞いた際に、「それだと今のアスリートとかはなんかケガをする意味のように捉えると思うよ」的なことを言ってもらえた時です。「今のアスリートは、普通に”bend”とか”rotate”という言葉を知っているし、専門用語と言う感じでもないですよ」と言った話でした(この理解で間違っていたら英語に馴染みのある方からコメント頂きたいです)。それを聞いて私は「なるほど!twistという表現を教えてもらったのは40代のアメリカ人からでした!納得です」というような返答をして、言葉って日々変わるものだということを実感しました。

・もう少し様子を見てから始めようか
いいえ、始めるなら早い方がいいと思います。なぜかと言うと今はフィリピンがロックダウンされている影響で先生方もスケジュールに余裕があるようですが、今後どうなるかは分からないと個人的には思うからです。加えて、もし東京オリンピックが来年に開催される場合、そこに携わる理学療法士にとって、あまり時間は残されておりません。1年で英語を喋れるようになるとは思いませんが、少しでも早くから継続的に学習した方がその後にとって良いはずです。ACL再建術後に、”大腿四頭筋セッティングは炎症が落ち着いてしばらく経ってからでいいよ”とは言いませんよね?”英語学習はCOVID-19の状況が落ち着いたら始めましょう”では遅いと思うのです。アスリートもメンタル的に大変な時期ですが、私たち理学療法士もモチベーションを保ち続けるには、何かしら動き出し、動き続ける必要があると信じています。

おわりに

長くなってしまいました。きっとこの先この文章を読み直すことがあったら、「あの頃の自分の文章はなんて稚拙だったんだろう」と思うでしょう。それでいいのです。そう思えるのは、成長している証ですから。

私のようななんてことのない一理学療法士が書いたnoteが、コロナ渦巻くこの世界を回り回り回り回って、まだ出会ったことのない人の、英会話を始めてみよう、新しいことを始めてみよう、と言う産声を作ってゆくことができたら。

また次のnoteを書いちゃおっかなー。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?