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飯田有抄のショパコン日記26〜ショパンの心臓が眠る聖十字架教会へ

ショパンが1849年10月17日にパリで亡くなる直前に、姉のルドヴィカに伝えたのは、死後自分の心臓だけでも祖国ポーランドに持ち帰ってほしい、というものでした。

ルドヴィカはその言葉通り、ショパンの心臓を持ち帰りました。そして彼の心臓は、ここ聖十字架教会の柱の中におさめられています。

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平日のためかほとんど人がおらず、教会の中はひっそりと静まりかえっています。お祈りする地元の方が、私のほかに2人ほど。この広いお御堂のなかで、私もショパンの柱の横にゆったりとすわり、静寂の中でショパンを思う時間を過ごしました。

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こちらが心臓の納められている柱です。この横にじっとしていると、ショパンと対話できているような気持ちになれるから不思議です。
「日本のコンテスタントのみんなが、いい演奏ができますように、そして各国から参加しているコンテスタントのみんなが、のびのび演奏できますように、どうか見守っていてください」
柱の前で手を合わせて、そんなお願いごとをしてみました。

教会の静寂の中で、心と耳とが浄化されるような、本当にいい時間でした。明日の17日には、こちらで記念のコンサートが行われる予定です。

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(写真:飯田有抄/ピティナ)

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