飯田有抄のショパコン日記29〜進藤実優さんを入魂エール耳で聴く
いよいよ、ソナタやマズルカの演奏が繰り出す3次予選スタートしました!会場の熱気もやはり増しております。プレスの許可証を首からぶら下げた人も増えており、客席にも期待と緊張がみなぎっております。
そんななか、23名中5名が選ばれた日本のコンテスタントのトップバッター、進藤実優さんが1日目昼の部最後の奏者として登場しました!
3次予選も日本の奏者エコ贔屓エール耳で応援しましょう!どうしたってそうなってしまう。
ここまで数々の演奏を見てきますと、ひとりひとりの個性もわかってくるものですね。進藤さんの演奏は、弾むような腕の使い方が独特で、軽やかで優美な音色、そしてどこかショパンらしい悲しさや、そして深〜い呼吸感があります。
そんな進藤さんの音楽性が極まった!と感じられたのが、4つのマズルカ Op.17の4曲目。あまりに繊細で、心の柔らかいところに触れてくるような音色に、思わず涙腺と鼻がツーンとなりました。メロディーの一つ一つの音の方向性を大切に奏でます。
ソナタ第3番 ロ短調の終楽章フィナーレでは、再現部でぐっと一段テンポをおとす設計。じわじわとうねりを高めていきました。
進藤さんの魅力を最大限まで出し切った演奏だったと思います!会場からは大きな喝采とブラボーの掛け声もおこりました。
※記事の速報性を上げるため、写真は2次予選のときのものです。
写真:©Wojciech Grzedzinski/ Darek Golik (NIFC)
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