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生活習慣病の多くは食原病!

どうも!
予防栄養学アドバイザーの中村です。
現代版の健康科学の教科書を作るうえで考慮すべきは『食の安全性』です。
健康は食事、運動、睡眠、ストレス管理の4つに依存しています。
このうち運動、睡眠、ストレス管理についても最新のエビデンスを紹介していきますが、最も重要なのが食事と言えます。
なぜなら、これまで生活習慣病と言われてきた疾患の多くは食が原因となる『食原病』と言われているからです。

食原病とは

食原病とは、その名の通り食が原因となる病気ですが、その最たるものが肥満症です。
ただ太っているだけという感覚があるかと思いますが、肥満はれっきとした症状の一つです。
肥満『症』です。
最近はメタボリック症候群として健康診断でもしっかりとチェックされていますね。

肥満症の原因は糖質の過剰摂取です。
糖質はご飯、パン、麺類、砂糖、デンプン質の野菜、牛乳、お菓子に多く含まれています。
糖質が肥満の原因になるのは以下の2つの理由があります。

  1. 過剰な糖質は中性脂肪(皮下脂肪や内臓脂肪)として体内に溜まる

  2. 糖質は炎症を起こす

過剰な糖質摂取による肥満

まず、中性脂肪は非常に優れた燃料です。
これがないといざ飢餓状態が続く厳しい状況に置かれた場合に燃料が尽きて動けなくなってしまいます。
そのため、体内に糖質を蓄えておくことは理にかなっています。
ただし、これが多いと血液がドロドロになり詰まりやすくなるだけでなく、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄積して呼吸器系や消化器系の内臓を物理的に圧迫してしまいます。
最近いびきをするようになった、ちょっと動くと息切れがするといったことはないですか?

慢性炎症による肥満

次に、糖質を分解してエネルギーとして利用する際に微小な炎症が起こります。
(一方で脂肪を分解してエネルギーとして利用する場合は炎症が起こりません。)
血中に糖質が多い場合は優先的に糖質を燃焼しますので炎症が強くなります。
また、糖質はタンパク質や脂質とくっついて(糖化して)フリーラジカル(活性酸素)を発生させます。
(フリーラジカルについては下記の記事をご参照ください。)
まずは糖が炎症を起こす物質であることを覚えておいてください。

慢性炎症が肥満の原因となる理由

炎症と肥満がどう関係しているのか説明いたします。
炎症が起こると脂肪細胞はそれを助長するように化学物質を放出する役割を担います。
そのため、脂肪細胞は炎症が起こるところに多く集まっています。
損傷を受けやすい体表面や消化器のまわりです。
この役割があるために、炎症が起こる度に脂肪が一層蓄えられることになります。

グルコース代謝物はプロテインキナーゼCβとアルドースリラクターゼにより炎症誘発性反応を起こす可能性がある。

Tabit et al.2013 

今回は、健康を脅かす食原病と、その代表格である肥満症について紹介しました。
糖質を制限することは現代社会において必須です。
とりあえずお茶碗を小さくするところから始めてみてください。
もちろん食原病は肥満だけではありませんので、後日紹介していきます。
この記事が参考になったという方は是非『スキ』をお願いいたします。


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