長母指外転筋の痛み(腱鞘炎)の原因
こんにちは!理学療法士の笹川です。
指に関してさらにツッコみます。
大雑把に腱鞘炎といっても
・長母指外転筋で痛みが出ている
・長母指伸筋で痛みが出ている
・母指CM関節で痛みが出ている
というように細かく診ると
全然症状が違うし原因も違います。
で、長母指外転筋
(パーをしたとき、嗅ぎタバコ窩の外側)の痛みは
尺側手根屈筋の働きが悪いと痛みが生じます。
1:手の平をパーして見てください。
小指側には尺側手根屈筋腱が見えます。
そして
尺側手根屈筋腱と尺骨の茎状突起までの
距離をいろんな患者さんで比較していきます。
そうすると、腱鞘炎のある人ほど
腱と茎状突起の距離が大きくなっていきます。
つまり、
手首の内側で支えている
尺側手根屈筋が弱くなると、
前腕がどんどん捻れていき
尺骨は小指側へズレていきます。
「小指側に前腕がズレないようにするには??」
2:手の甲を見てパーをする
今度は手の甲をみると
小指側へ前腕がずれる方向と
真反対に尺側手根屈筋が位置しています。
要は、前腕のねじれを
長母指外転筋が支えざるを
得ない状況になり腱鞘炎が
起きるということです。
こういった、一つ一つの
仮説・検証は気がつけば
誰でもできます。
施術で最も重要なことは
『注意深い観察』だと私は思います。