見出し画像

第57回理学療法士国家試験午前15ー脊髄損傷ー

第57回理学療法士国家試験を1問ずつ解説。

私がどういう手順で問題を解いているかを解説しています。実戦で役立てると思います。


音声を聴きながらがおすすめです。

〈Spotify〉


それでは参りましょう!


勝因

今回も観察する力が働きました。

肩関節は伸展位で体の後ろに手をつき、肘関節は伸展位でロックさせています。

通常は上肢の力で移乗する場合、肘関節を屈曲位から伸展させる「プッシュアップ」をします。


しかし、この問題の図ではそれをしていません。

プッシュアップが「できない」とすると、上腕三頭筋が機能しないと考えられます。つまり、C7は機能していないとみられます。


そして、肩関節の力、上腕二頭筋の力で体を支持していると考えられるため、C6残存していると考えました。


予想される間違いパターン

2パターンの間違い方が予測されます。
①動作観察分析ができていない
②機能残存レベルに対する、機能する筋を覚えていない

必要な要素が多かったので、少し難しかったかもしれません。


①の場合は、単純に上肢支持で移乗しているのでC7を選んでしまうかもしれません。

②上腕三頭筋は使わず、上腕二頭筋を使って支持していると分かっても、肝心の機能残存レベルに対する機能する筋が分からないと答えられません。


動作はやはり想像できる様にしておくこと、機能残存レベルはKey mucsle を覚えておけば対応可能な問題だと思います。


前回記事


※第57回理学療法士国家試験、第57回作業療法士国家試験の問題および正答について(厚生労働省)を加工して作成

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp220421-08_09.html




最後までご覧いただきありがとうございます。未来の理学療法士、理学療法士の未来のため発信を続けて参ります。今後もよろしくお願いします!