擦過傷

「止まり木になりたい」が口癖だった
通り雨を待つ明日
針よりも細い月を狙う
春にしがみつく無垢なる身体

ハート型の神経衰弱に
1枚だけ黒が混じる

ざらざらと溢れる
粘液の多くは回収されず
それでもまだ生きることは
許されている


#詩

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