「システム部長になれるよ」というワードに魅力を感じない

まずは、noteを書き始めようと思ったきっかけのネタを書いてみようかと思います。

お仕事をはじめて〇年、ベンチャーから大手の会社さんまで複数の会社でお世話になってきました。
目標に対してがむしゃらで積極的、「ルールは目的に合わせ変えていく」という性格なので、かなり自由にお仕事をさせてもらってきました。
手前味噌ですが、売上向上や費用圧縮など、ビジネスの成果も挙げてきました。現在も、個別に懇意にしてくれている方もいます。

すると、ありがたいことに、勤め先の会社で、上司から「次のマネージャーになれるよ」というお声がかかってきます。
実際、コンサルティングファームにいたときは、マネージャーのオファーをお受けした時もあります。
(最年少だったので、直後の風当たりの強さもあり、よく覚えてます…)

ただ、今の事業会社様で同じことが先日あったのですが、辞退しました。
理由は、「おもしろくなさそう」だから。


じつはこれ、他社のIT部長クラスの方との懇親会に出ても感じる話でして。
兎角に古い事業会社のIT部長の仕事って、ワクワクポイントがない。

現在、DXやAIが騒がれていますが、IT部長の仕事って相変わらず、
IT予算の管理やレガシーシステムの管理、IT人材の勤怠管理など、「管理・管理・管理」ばかりの職務です。そうなると、現在その職務についている方の多くは、保守的かつ現状維持タイプになっていきます。

この時点で私の性格や気質に合わないのですが、事業には、毎日を守るための、そういうポジションも必要です。
しかし、そこにDXという風を受けて、経営層から頻繁に呼び出され、「わが社のDXは全く進んどらんではないかぁ!!」と責められるIT部長…。
おかげで各社のIT部長の皆様、お暗い顔が張り付いて取れない。

いや、無理でしょ。ルーチンを守る人間に攻めを求めるとか、酷でしょ。

かといって、経営の望む、私のようなアグレッシブタイプが入ったら、
今度は「IT部門は御用聞きだ」とおっしゃる事業部門の皆様とバトル、場合によっては陰湿な陰口や情報遮断が発生。ほら、不健全な社内政治は各レイヤー・セグメントごとに、陰湿に行われるのがデフォルトでしょ?

経営層もそのあたりのフォローをしないから(知らないので)、攻め攻めな新米のIT部長さんは心を病むか、堪忍袋の緒が切れて退社。そして会社は守りの方をアサインして元に戻ります。


以上から、現代のIT部門の部長は、非常に苦労と矛盾をはらむ職務になっております。
多少給与が増えるからと言っても、私も含めた30代がやりたがらない職位になってきています。

これについて私が思うのは、ひとえにIT以前に、目的(ビジョン)や戦略(経営・事業・IT)、および各組織の職務・裁量・責任について、
各人の勝手な思惑と実態の乖離が原因で、突き詰めるとそれを是正しない企業構造だと思います。
そこをトップダウンで、多少の苦しみも覚悟して変えなければ、魅力的のあるポジションにはならないでしょうね。
(そして、こんな状況の会社の事業がうまくいくわけもなし)

今日は問題提起までで、それではまたどこかでお話ししましょう。

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