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中医学の‟肝”と現代医学の‟肝臓”を比べてみた!? ≪免疫~中医学の肝?!編≫

昨日は現代医学の肝臓の免疫機能について見てきました。

ここまで、中医学の‟肝”と現代医学の‟肝臓”を3つの視点から見てきましたが、4つ目の肝については、結論から申し上げますと、直接的に免疫機能を肝が有しているとは言えないと思います。

もちろん、5つの蔵がお互いに影響しあって、成り立っていることを考えれば、肝気が何らかの作用をしている可能性はあるのですが。

結論から申しますと、中医学における免疫機能については、‟正気”がこれに当たると思われます。

正気とは、疾病に対する防衛能力と、自然環境変化に対する調整能力を表しています。

そして、疾病を引き起こす原因や病因のことを正気に対し邪気と表現しますが、人体では常に正気と邪気が体内で争っていて、邪気が正気よりも勢力を増すと病気になると言われています。

となると、わかりやすく言えば、正気が免疫力を担っていると言い換えることができます。

具体的に言うと、中医学で言われる4つの基本となる気(元気・宗気・営気・衛気)のうち、衛気がより免疫機能を有する気であると言えます。

衛気とは、少し難しくなりますが、主に水穀精微(簡単に言うと食べたもの)から生成されています。水穀精微の活力が旺盛な部分は腎気の気化作用によって衛気に変化し、肺の宣発作用によって、その衛気が体表、臓腑、全身に巡って、様々な邪気から身を守っています。このとき、皮膚、汗腺の開閉をコントロールし発汗を調整しています。また、臓腑を温める機能も衛気の仕事です。

*肺の宣発作用とは、肺気の上を向き、体表に向いた作用のこと

中医学について語るには、現代医学にはない‟気”の概念がありますので、理解が非常に難しくなりますが、「病は気から」と言われるように、中医学では現代医学よりも気の部分を重要視し、免疫機能についても、衛気という表現で表していると言うことになります。

明日からは、再び、腸内細菌に戻ってみたいと思います。