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そもそもの人の免疫のしくみについて

免疫力アップ!のためには、まずは何を食べるか、そして十分な睡眠と無理のない継続的な運動が一番ですね!

この何を食べるかによるところは、人が食べたものを主に小腸でどう消化吸収するかも大事ですが、大腸に運ばれてきたものを、大腸に棲息している腸内細菌が食べて、免疫強化し健康維持にひと役買っていることも忘れてはいけません。

では、そもそもの人の免疫のしくみはどのように体内で働いているのでしょうか?

身体を病気から守る免疫は、食べ物と一緒に病原菌などの様々な異物が入り込んでくる小腸が最前線となっています。

「腸管免疫」という言葉をお聞きになった方もいらっしゃるかと思いますが、まさに腸内で免疫細胞である白血球がそれら異物をガードしているのです。

白血球と一言で言っても、様々な働き方の違う”武器”を有しています。

その武器はどう使われていくか?

画像にも載せていますが、まずは、マクロファージ、好中球という食細胞(細菌などを捉え、消化分解する細胞)が獲物を捕らえて、病原菌を処理していきます。自然免疫と呼ばれる免疫機能です。

取り逃がした菌については、マクロファージや樹状細胞が、その情報をリンパ球のひとつで抗体製造のプロセスで司令塔を務めるT細胞に伝えます。

T細胞は、ヘルパーT細胞とキラーT細胞に分かれますが、このうちヘルパーT細胞がB細胞に抗体を作るように指示を出します。B細胞は抗体を作るだけでなく、その情報を記憶するすぐれものです。この記憶が次に同じ病原菌が来た時に抗体をつくり、素早く防いでいるために、同じ感染症にはかからないということになります。

これを獲得免疫といいますが、獲得免疫機能を発揮するには、1週間程度の猶予が必要だと言われています。記憶させて再び抗体をつくるには少々の時間を要すると言うことです。よって、緊急時には自然免疫がいかに大切かということだと思います。

尚、キラー細胞については、司令塔のヘルパーT細胞とは異なり、不要になった細胞を排除するために働きます。同じリンパ球のひとつ、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)やナチュラルキラー細胞(NKT細胞)と連携しながら、感染した細胞やがん細胞などを次々と殺傷していくのです。

人の免疫のしくみは、複雑多岐にわたっていますが、何重にもガードが効いていて、素晴らしい免疫システムですね!

ここに、腸内細菌である乳酸菌や酪酸菌が、この免疫機能をより強固にしているのですが、このお話しは次のコラムでお伝えできればと思います。