マガジンのカバー画像

経営者必見!元国税調査官が教える税務調査のほんとうの知識

89
全国の税理士に税務調査の正しい対応方法・交渉術を教える元国税調査官の久保憂希也が、中小企業経営者~個人事業主のために伝える税務調査のほんとうの知識
運営しているクリエイター

#決算

何月決算法人が税務調査に有利か?(後半)

前回の「何月決算法人が税務調査に有利か?(前半)」では、法人の決算月による税務調査の時期と、税務署が実施する税務調査の件数との関係について解説しました。 結論は、「6~1月決算の方が税務調査に入られにくい」わけですが、今回はその理由をさらに掘り下げて検証するとともに、「税務調査は春に受けた方が有利」という事実を解説します。 ■何月決算法人が多いのか?まず、日本では何月決算法人が多いのでしょうか? その偏りについて検証してみましょう。 毎年、国税庁から「決算期別の普通法

何月決算法人が税務調査に有利か?(前半)

個人事業主の方は、毎年1月から12月末までの、いわゆる「年間」における売上と経費から、所得税の税額を計算することになりますが、法人の場合は、各社ごとに事業年度が変わってきます。 例えば、3月末決算法人であれば、4月1日から3月31日までの売上と経費から、法人税を計算することになるわけです。 ■決算月はなぜ設立の前月なのか?決算日や事業年度は、通常法人を設立した時に決定し、その後特段の不都合でもない限り、変更しないことがほとんどでしょう。 例えば、勤めていた会社を3月に退

税務調査の時期は決算月で決まる

税務調査は秋が最盛期で、年明けから確定申告時期は調査件数が少なく、また春になると急激に増えるというサイクルを毎年繰り返しています。 目次 ■. 税務調査の最盛期 ■. 春の税務調査、秋の税務調査 ■. 時期がズレた調査には要注意 ■税務調査の最盛期では、税務調査の時期はどのようにして決まっているのでしょうか。 法人に対する税務調査は、原則として、国税は下記の基準で税務調査の時期を決めています。 秋(7~12月)の税務調査:2~5月決算法人 春(1~6月)の税務調査