CLEARアウトカム研究:スタチン不耐性:ベムペド酸にて心血管アウトカム改善効果確認

Bempedoic Acid:ベムペド酸は、スタチンによって阻害される酵素である3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリル・コエンザイムA還元酵素の上流でコレステロール合成を標的とするATPクエン酸リアーゼ阻害剤。ベムペド酸は、肝コレステロール合成を減らしLDL受容体の発現を上昇させて、循環からのLDLコレステロールのクリアランスを増加するという点でスタチン類と似ている。しかし、ベムベド酸はプロドラッグであり、肝臓で活性化し、骨格筋を含むほとんどの末梢組織では活性化しない。このことは、筋肉への悪影響の可能性を低減する要因であると考えられる。

Bempedoic Acid and Cardiovascular Outcomes in Statin-Intolerant Patients
Steven E. Nissen, ., et al., for the CLEAR Outcomes Investigators

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2215024

【背景】 ATPクエン酸リアーゼ阻害剤であるベムペド酸は、低比重リポ蛋白(LDL)コレステロール値を低下させ、筋肉関連の有害事象の発生率が低いことが知られているが、心血管転帰に対する効果は不明である。

【方法】 スタチン系薬剤を服用できない、または服用したくない患者(スタチン不耐症患者)で、心血管疾患を有する、またはそのリスクが高い患者を対象に、二重盲検無作為化プラセボ対照試験を実施しました。患者さんは、1日180mgのBempedoic acidの経口投与とプラセボ投与に割り付けられた。主要評価項目は、主要な有害心血管イベント(心血管系の原因による死亡、非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中、冠動脈血行再建術)の4要素複合とした。

【結果】 合計13,970人の患者がランダム化を受け、6992人がベムペド酸群に、6978人がプラセボ群に割り当てられた。
追跡期間の中央値は40.6カ月であった。
ベースライン時の平均LDLコレステロール値は両群とも139.0mg/dLであり、6ヵ月後のLDLコレステロール値の減少は、プラセボ群よりベムペド酸群で29.2mgmg/dL大きく、減少率の観察差はbempedoic acid群で21.1%ポイントであった。

主要エンドポイントイベントの発生率は、ベムペド酸がプラセボよりも有意に低く(819人[11.7%] vs 927人[13.3%]、ハザード比0.87、95%信頼区間[CI]0.79~0.96、P=0.004)
心血管系原因による死亡、非致死的脳卒中、非致死的心筋梗塞の複合の発生率も(575[8. 2%]対663[9.5%];ハザード比、0.85;95%CI、0.76~0.96;P=0.006)
致死的または非致死的心筋梗塞(261[3.7%]対334[4.8%];ハザード比、0. 77; 95% CI, 0.66 to 0.91; P=0.002); and coronary revascularization (435 [6.2%] vs. 529 [7.6%]; hazard ratio, 0.81; 95% CI, 0.72 to 0.92; P=0.001).

ベンペド酸は、致死的または非致死的な脳卒中、心血管系の原因による死亡、およびあらゆる原因による死亡に対して有意な影響を与えなかった。

痛風および胆石症の発生率は、プラセボよりもベンペド酸の方が高く(それぞれ3.1%対2.1%、2.2%対1.2%)、血清クレアチニン、尿酸、肝酵素値の微増の発生率も同じであった。

【結論】 スタチン不耐症の患者において、ベンペド酸の投与は、主要な有害心血管イベント(心血管系の原因による死亡、非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中、冠動脈再灌流)のリスクの低下と関連していました。

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高コレステロール血症治療剤「ベムペド酸」の 日本国内におけるライセンス契約締結について|ニュースリリース|大塚製薬 (otsuka.co.jp)

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