韓国:結核は肺がんだけでなく他の部位のがんにおいてもリスク因子
韓国:結核は肺がんだけでなく他の部位のがんにおいてもリスク因子
学会報告
Study finds association between TB infection | EurekAlert!
この研究は、2024年のヨーロッパ臨床微生物学および感染症会議(ECCMID 2024, バルセロナ、スペイン、4月27日から30日)で発表される。
韓国の国民健康保険サービス・イルサン病院のDr. Jiwon Kimと、韓国・ソウルの漢陽大学医学部のDr. Jinnam Kimらによる研究。
結核(TB)とがんとの関連を示し、現在または過去にTBの診断を受けた人は、肺がん、血液がん、婦人科がん、大腸がんなど、さまざまながんの診断を受ける可能性が高いことを発見。
研究では、TBとがんの発生率との関連について、一般人口と比較して調査。
韓国の国民健康保険サービス-国民健康情報データベースの2010年から2017年の間のデータを振り返り、分析。
分析には、TB患者72,542人と、性別、年齢、所得水準、居住地、インデックス年でマッチングされた一般人口のコントロールグループ72,542人が含まれている。
TB患者は、全てのがんを合わせると80%、肺がんは3.6倍、血液がんは2.4倍、婦人科がんは2.2倍、大腸がんは57%、甲状腺がんは56%、食道および胃がんは55%の高いがんの発生率を示した。
現在の喫煙(非喫煙者に比べ40%のリスク増)、過度のアルコール摂取(通常のアルコール摂取に比べ15%のリスク増)、慢性肝疾患(肝疾患なしに比べ42%のリスク増)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)(8%のリスク増)も、TB患者におけるがんの独立したリスク因子として同定。
著者らは、TBは肺がんだけでなく、さまざまな特定部位のがんにおいても、調整後に独立したがんリスク因子であると述べており、TB患者におけるがんのスクリーニングと管理が必要であると結論付けている。
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