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中学受験をすることの本当のメリット

中学受験を検討するご家庭は、多くの場合中高一貫校に通うことで大学受験で有利に働くからという理由でスタートしていると思う。

少子化が急激に進む現在、大学も優秀な生徒を確実に集めたいので「付属校化」「指定校推薦」「総合型選抜」「高大連携での推薦入学」など一般入試以外の方法で生徒を確保している。
そうなると、中高一貫校で行われている「先取り学習」によるアドバンテージでより上位の大学への進学を目指すという事が必ずしも適当ではない時代に移り変わっている最中だと言える。

もちろん、国立大学の特に理系進学を考えているのであれば、中高一貫校の先取り学習は十分に機能している。東大理三の合格者が軒並み私立中高一貫校の卒業生であることを鑑みれば、そのことは明らかだ。

もし、文系学部志向でなおかつ私大を検討している場合、必ずしも中高一貫校が有利とも言い切れない。
小学校時代に受験勉強に勤しむ結果、英語はどうしても疎かになる。
結果として大学受験ではとても重視される英語で点数がとれなくなってしまう。

それでも、なぜ私立中高一貫校を目指すのか。
その意味はあるのだろうか。

最近の公立中学校で授業が成り立たないほど荒れているところはまずない。
従って荒れている学校を回避するために私立に行くという選択は適切とは言えない。
内申制度が不公平だから回避するために中学受験をするというのも、微妙なところがある。かつては、先生の好き嫌いで成績がつけられるという側面があることは否定できなかった。しかし、東京都においては予め内申の基準が明記されており、先生個人の裁量権は極めて小さくなっている。また、都立受験では内申は30%しか見られないので、当日点をがんばればそれなりに目標校に近づくことができる。

いじめがないから私立と言うのもかなり間違っている。
私立中学は、公立中学と比べると多様性が低い。同調圧力は公立中学の比ではない。


さあ、ここまで読んで私立中高一貫校に生かせる意味を見出せなくなってはいないだろうか。


メリットを考えてみる。
ほとんどの中高一貫校が1学年2~6クラス程度。6年間過ごすうちに同学年の子とはだいたい顔と名前が一致してくる。
宿泊行事も公立校よりも多いので、「同じ釜の飯」を食べた仲間としての意識が強く芽生えてくる。
気に入った部活動を見つけると、中高で途切れることなく続けることが出来る。また、中学生は高校生から指導を受けられるので成長も期待できる。
何よりも高校受験が無いので、より効率的な指導を受けることが出来る。

という事かと思うのです。

中学受験をする、という事はおか金と時間をかけて環境と友人を得ると言えるでしょう。

環境と友人を得るために、塾代300万円プラス中学3年間の授業料など300万円合計600万円を払う価値があるのか。

「コスパ」という言葉で言えば、必ずしも私立中学はコスパが良いわけではありません。


間違いなく言えること。
中高時代に得た友人は一生ものです。
男子校・女子校の別学の場合、純粋培養された友情が育まれます。

さあ、中学受験をして一生の友達をこどもにプレゼントしましょう。


こんな方からのご相談をお待ちしています。】
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