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0237 - 主語と述語がねじれていると

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毎週欠かさず聴いているラジオ番組の1つが、日曜の夜に放送しているコチラ。

先日(7月12日の放送回で)朝井リョウ氏が興味深いことを述べていた。正確な言い回しまで細かく覚えていないが、おおよそ以下のような内容を語っていた。

話が通じない大きな原因は「主語と述語がねじれている」から。いろんな言葉を盛り込みすぎて、その着地点の主語が何だったのか見失うと、話しているほうも聞いているほうも混乱していく。なので我々世代は、就活の面談攻略法として「一文を短くして話す」が有効とされていた。

長い説明になりそうな場合は、逐一区切って話したほうが相手も理解しやすいとのこと。なるほど、確かにそうだと思う。

例えば「昨日、八百屋に行ったら、近所の鈴木さんとバッタリ会って、野菜を見ていたら、おっ久しぶりって店主が言うから、昨日も来たわよーって返事して、クスクスって笑ってて、買い物を済ませてお店を出たのよ。」という文があったとする。

これだと、野菜を見ていたのが自分なのか近所の鈴木さんなのか明確に判断できない。店主にとって久しぶりなのも自分なのか近所の鈴木さんなのか不明。クスクス笑ってたのが誰なのか、買い物を済ませたのが自分だとハッキリ決めつけることも不可能だ。

これを「昨日、八百屋に行ったのね。そしたら近所の鈴木さんとバッタリ会ったのよ。野菜を見ていた私に、おっ久しぶりって店主が言ってきたのね。私は、昨日もきたわよーって返事したわよ。近所の鈴木さんはクスクス笑ってたわ。で、私は買い物を済ませてお店を出たってわけ。」と書くと、1つ1つのアクションが、誰に向けられたものなのか、誰から発せられたことなのか、聞いている側も状況が掴みやすい。

一文を短くするのは、あくまで「ねじれにくくするため」の有効な回避策。果たすべき目的は「主語と述語がねじれないようにする」こと。自分も気を付けねばだ。

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