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0366 - その時にしか触れられないもの
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Twitterにて、石川浩司さん(ex.たま)がこんなツイートをしていた。
今年強く感じたこと。突然無くなるものがある。特に人。ミュージシャン友達が数人亡くなった。2、3日前まで普通に話していた人が突然ということも。なのでライブは毎回これが最後かもと思って。「次でいいかな」の次は約束できないから。いつか手に入るCDよりその人間そのままのライブを優先して。
— 石川浩司 (@ishikawakoji) November 14, 2020
このツイートは、20年以上前に自分が聞いた印象的な言葉とリンクする。
高校卒業後に静岡から上京し、音楽の専門学校に通った。既にその学校は無くなってしまったのだが、現役で活躍するミュージシャンが講師として名を連ねる、振り返ってみれば大変に恵まれた環境だった。
卒業式の時、講師の1人がこんなことを語ってくれた。
「もし手元に3000円あって、何か音楽のために使おうと思ったら、CD1枚買うよりも、ぜひコンサートやライブなどの『生の音に触れること』に優先して使ってください」
この言葉にはガツンとやられた。
それまでは棚にCDが増えていく「物を手に入れる喜び」が自分の中で優先度は高かった。これ以降、同じベクトルでお金をかけるなら「物を手に入れる」よりも「体験として触れてみる」ことを優先するようになった。
あれから20年以上経ち実感するのは、優先度を切り替えて大正解だったなということ。「体験」は自分の中に刻まれる。その刻まれた体験で得た感覚を呼び覚ますトリガーとして「物」があるという優先度が丁度良い。
これからも、同じくらいお金をかけるなら「物を手に入れる」よりも「体験する」を優先させていきたい。
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