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0128 - 静かに騒ぐ
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ふとした瞬間に、なんてことない過去の出来事、目にしたもの、耳にした言葉などを思い出すことがある。
つい先ほども、数年前に遭遇した『カフェで作業していたら、隣に座っていた40〜50代の男性が、近くのテーブルにいる賑やかな高校生グループを注意をした』という記憶が蘇った。
光景自体はなんてことないのだが、その時の男性が放った言葉が強く印象に残っている。
「お前らうるさいぞ!騒ぐなら静かに騒げ!」
静かに騒げ、、、。
『騒ぐ』を辞書で調べると『やかましい声・音をたてる』と説明されている通り、騒ぐ=静かではない。静かに騒ぐ。騒いでいる動きをパントマイムで表現すればよいのだろうか。正解が気になる。
男性の発言のように『それ、どっちなの?』となる言葉は世の中に意外と溢れているように感じる。
書きながら思い出したのは、以前、友人が放った「ガーン!めっちゃ嬉しい!」という、擬音がミスマッチするパターン。
擬音と状況が噛み合っていない例を考えてみよう。
・ビショビショに乾く
・ズッシリ軽い
・ピリリと甘い
・ピタッと震える
どっちなの?ではないが、意味が重複するパターンも多い。
・頭痛が痛い
・一番ベストな方法
・右に右折
・子鹿のバンビ
・アメリカンアメリカ
重複ではなく、逆の意味が組み合わさると厄介さが一気に増す。
・症状が軽くてしんどい
・ベストな方法を取るのがベターですよ
・右に左折
・ゆるやかな急斜面
・ベッドから飛び寝る
ありそうで無いもの、意味の無い言葉なんかも考えてみよう。
・石焼き石
・電力発電所
・午前13時
・生卵をホットで
・みずみずしい水
・フレッシュ化石
更に思い出したのだが、その昔『吉野家』で牛丼を注文する際、並を『つゆだく』でお願いしようとして「並を飯だくで」と言ってしまい、冷静な店員さんに「大盛りということでよろしいでしょうか?」と確認されたことがある。「半ライスを大盛りで」に近い恥ずかしさを味わった。
そういえば、僕が大好きな音楽グループ『P-MODEL』が1985年に発売したアルバム『カルカドル』のキャッチコピーは『こんな音楽 観たことなし』だったな。
今も昔も、きっとこれからも。世の中のアチコチに『まどわし言葉の罠』は潜んでいると思われるので、気が抜けない。(特にオチも無い)
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