0187 - Breaking Bad
t= 7 d= 3
遅ればせながら、オススメしてもらった海外ドラマ「Breaking Bad」を観進めている。
教えてもらったのは2月末だが、その後のコロナ禍を駆け抜けているうちにあっという間に2ヶ月ほど経過。5月に入りGW後になってようやくゆっくりと鑑賞開始。シーズン5まである中で現在シーズン2の後半なのでまだまだ先が長いのだが、いやはや既に全力で面白い。正確に言うと、作品における絶望と希望のバランスが最高で、観ている自分の心の揺らぎ方も含めて面白い。
しっかりと海外ドラマを観るのは久しぶりだ。複数シーズンにまたがる作品が多く、本棚にズラリと並ぶ横山光輝先生の三国志(60巻)をオススメされるような感覚でどうしても躊躇してしまいがち。ただ、観始めれば予想通り止められなくなる。毎晩1話ずつというルールを決めて観進めているのだが、エンディングのスタッフロールを迎える度に「次の話も観たい」と「寝ないと明日が辛いぞ」が葛藤する。
観ていてふと気づいたのは、どんなに絶望的な状況でも、救いようのない惨状でも、登場するキャラクターは誰かと別れる際には「素敵な旅を」「家族と仲良くな」「良い人生を送れよ」等々、相手の幸せを願う言葉が出てくるんだなと。
誰の説明かはパッと思い出せないが、英語の授業で聞いた朝の挨拶の話。日本では、おはようございます。アメリカでは、good morning。おはようございますは「早い時間」を指す状況説明。対して、good morningは「I pray for your good morning(で合ってるかな?)」を省略したもの。すなわち、挨拶の中に「良い朝をお迎えください」という相手への祈りが込められている。
よくよく思うに、日本の映画やドラマで神社やお寺で手を合わせて願掛けするシーンでは「○○さんと付き合えますように」「無事に合格しますように」というように「自分のこと」を願う。実際のところ(自分も含め)願い事は自分自身のことという人は多いだろう。
対して、アメリカの映画やドラマで教会で祈るシーンがあると「この子に神のご加護を」「これ以上お母さんを悲しませないで」などなど、自分ではない誰かのことを願うことが多い。
・日本人:状況説明と、自分への祈り。意識の向く方向は自分。相手に意識を向けるというよりも、相手を含む「環境」に意識を向ける。
・アメリカ人:相手への祈り。どんな環境に置かれているかはあまり関係なく、意識の向く方法は相手。その相手の幸せを願う想い。
少し大袈裟かもしれないが、久しぶりに海外ドラマを観たことで、根っこにある国民性の大きな違いを感じている。なんてことをほんのり思いつつ、今日も就寝前のBreaking Bad鑑賞を楽しみに、できることをガシガシと。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?