蝉の声—七月二十一日

まるでひかり
のようにふりそそぐ
こえ

ぼらけ あさ
ひとり
ぶらつく町並み

しずけさとあつさ
まだじっとり 寝汗
べたべた じっとり

おはだも じっとり
おでこも じっとり
じっとり 鼻のした

素晴らしいなんて知らなかった
夏が
軽井沢の風景
ヴァカンスというやつ

響き始めるまで
がやがやと
たわむれる 老婆
わちゃわちゃ のっそり

ちょうのように
舞う
しずんで
反響

ひかれあい
もとめあい
猛り合う


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