サイ田ハル子、21世紀を生きる
6月13日(金) 雨
ただでさえ気が滅入る朝、食堂で一さじすくったスウプに髪の毛が入っていて、
「あ。もうやだ死にたい」
と反射的に思ったので死ぬことにした。
で、今度こそ本気だという証拠を自分自身に突きつけようと思って、今週のふたご座は思い立ったら即行動が吉だって石井ゆかり先生も言ってたし、仕事が終わってすぐ、ぱらつく雨の中をホームセンターまで行って太めのロープを3メートル弱買ったのだけど、帰りの有楽町線に揺られながら、今日が私の大っ嫌いなあの小説家の命日だったことに気付いてしまった。冗談じゃない。
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