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アウフグース

 アウフグースとは、高温のサウナ室内で人工的に風を巻き起こし、体感温度を一気に上昇させる仕組みのことです。

 アウフグースは人気ですよね。一見、空いてるかなと思ってたら、アウフグースの時間になったら、わらわら人が湧いてきたり。

アウフグースのない時間

  ↑ これが、こう ↓

アウフグース開始前

 いまやアウフグースは人を呼べるアトラクションです(アウフグースが好きじゃない人にとっては迷惑らしいのですが)。

 アウフグースのときは、まず充分な水でロウリュを行います。この段階で体感温度が一気に上り、無理という人もいるかと思います。

 なぜロウリュで体感温度が上がるのかというと、大量の熱い水蒸気により、熱伝導率が一気に上昇するからだと思います。

 ヒトはなぜアウフグースを好むのでしょうか。熱波なんてむちゃくちゃ熱くて皮膚がチリチリするほどなのに。

 理由として考えられるのは以下でしょうか。

①マゾヒスト
②なにかに耐えた感が得られる
③受けた後のととのいが格別

 などが考えられますが、私の場合は②です。③に関しては、意識したことはありません。

 ですが、高熱になるほどβエンドルフィンが安定的に放出されることを考えると、③が理由の人も多いのではないかと思われます。

 実際、アウフグース中は皮膚がピリピリヒリヒリするくらいなので、複数の修復物質が放出されるものと思います。これって鍼が効くメカニズムとも似てるような。

 人が行うアウフグースで使用されるものは、バスタオル、大きなうちわ、ブロワー(落葉を飛ばす機械)などが一般的かと思います。

 あとはサウナ室に送風機を組込み、一定の間隔で自動的にロウリュ+アウフグースを行う施設もありますね。

 それぞれ熱波の強さに差はないと思いますが、風の起こり方の違いから、私はバスタオル熱波が好きです。

 うちわの熱波は直線的で力強く、バスタオルは巻き込まれるような風、ブロワーは細く挑発的な風といったイメージです。

 私がよく遭遇するのは、うちわです。一番好きなのはバスタオル。苦手なのはブロワーです。

 なぜブロワーが嫌いかというと、うるさいからです。狭いサウナ空間で、掃除機と同じくらいの音がして、すごく耳障りです。熱波中に壊れないかなと祈ったりします。

 とにもかくにも、アウフグース中に一人また一人と脱落してゆくのを横目に、最後まで残った勇者たちの暗黙の満足感と連帯感は、なにごとにも代え難いものと思われます。

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