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プレスリリースを書いてみよう! なんて簡単に言うなよボケ!


皆さんこんにちは。プロノハーツの広報担当、小林です。2020年に入ってから世界中を襲っている、深刻な新型コロナウイルス感染問題ですが、4月7日にはとうとう日本でも緊急事態宣言が政府から出され、いよいよ企業の活動自粛ムードがより一層高まってきました。当社のお客さまである、大手・中小の製造業の皆さまも今、大変な思いをされています。

そんなさなかではありますが、当社は久々に新製品のお知らせを出すことになりました。当社にも実は自社製品があります。その新しいバージョンをそろそろ出さなきゃ! という話は、昨年からありまして、社内でコツコツ開発を進めてきました。製品としてまとまってきたところで、「そろそろ告知の準備をしなければ」と思ったところに、このコロナ渦がやってきてしまいました。

少数精鋭でやっている当社は、代表や私自身も含めて、日々たくさんのお客さま仕事をこなしています。自分自身で営業をしているメンバーもいます。また当社は技術者の集まりの企業で、広報のことはよく知らない人が大半です。その傍らで、新製品の企画とあわせ、広報まで進めていくというのは、結構大変なことです。私自身も、広報だけを担当しているわけでなく、ライティング業と兼業です。

今、社内のメンバーのコンサルや営業といった外出がいつもより減っていることから、新製品や広報関連の仕込みに注力できるようになり、広報担当の私的には「不幸中の幸い」と思っています。いつかはくるだろう“コロナ明け”に向けて、スタッフ一丸となり、しっかりと力を蓄えて頑張っていきたいと考えております。

そんなわけで、これからしばらく、当社の新製品告知の準備のご様子を皆さまにレポートしていくのですが、うまくいったことはもちろん、うまくいかない点も包み隠さず紹介していきたく考えています。それが、「広報、やってみたいな」「わが社にもできそうだな」と、中小企業の皆さまが思っていただけるきっかけになればうれしいと考えてます。

プレスリリースは自由だけど、難しい

プレスリリースは、個人だろうが企業だろうが、誰でも「簡単に発信できる」ものです。PR代理店にお願いを必ずしなくてもいいものです。メディアのプレスリリース窓口もインターネットで探せばたくさん出てきます。
ただし、発信をするからにはリアクションや、それを受けたアクションがなければいけません。ですから「誰に向けて情報を届けたいのか」「なぜメディアに向けて発信するのか」「発信してどういう効果を求めるのか?」ということを戦略的に考えなくてはいけません。簡単に発信はできたとしても、戦略なき発信では、ビジネス的には意味がないということになると思います。

さて、私がまだジョインしていない時代のプロノハーツでは何度か、プレスリリースを出しています。当時は、代表の藤森自身や社内のスタッフが、見よう見まねでやっていたところがありました。当時の私は、某メディアで編集記者をやっていて、そのプレスリリースを受け取る立場でした。それほどおかしな文面ではなかったものの、「ちょっと情報が足りないかなぁ」と思った記憶がありますし、実際に藤森にもいろいろメールをして質問したのを覚えています。

プレスリリースの書面にはガチガチのルールやテンプレートがあるわけではないようで、書いてくる内容も各社さんで本当にそれぞれです。極端な話、メールの文面で「新製品が出ました」と、メディア窓口や担当にお知らせするだけであっても、一種のプレスリリースになるんだと思います。私自身は、この手の書面は基本、企業が考えている戦略をふまえて、ビジネス書類の一般的な慣例にのっとっていれば、自由に書いていいものではないかと考えています。

とはいえ、この自由さが、用意する側にとってちょっと悩ましいのかもしれません。当時の当社のプレスリリースに限らず、中小企業や個人さん発のプレスリリースでは、特にPR代理店さんを経由していないものについては、記者がほしいと思う情報があまり書かれていないことや、表現があいまいで分かりづらく、記者がうまく読み解けないといったことがよくあります。

準備はしといた。オラ、書けや。

普段の業務で、お客さまへの説明やプレゼンテーションが巧みな方も、文章となるとたちまち「何言ってるのか分かんないよ~」っとなる方が、結構いらっしゃいます。かくいう私のボスの藤森もそうです(笑)。

さて、まずは「プレスリリースの準備なら、テンプレでも作っておけば、藤森さんか山口さん(当社の技術者)あたりが、ぱっぱと書いてくれるだろう」と思っていました。藤森も山口もプレゼンが上手です。だから文章も分かりやすいやつくれるんだろうなぁって、期待していたんですよ。

「表記とか細かいところはわたしが直すから!」とメールでGoogle Docのテンプレを共有しました。内容は大体、以下のような感じです(詳細は割愛しています)。


## ヘッダ
<報道関係各位>
20204月●日
株式会社プロノハーツ

## プレスリリースタイトル
## リード
## 従来製品概要
## 業界動向と課題
## 新製品概要
## 新製品の新規機能や改善点概要
## 製品イメージ(数点)
## 新製品のユーザーコメント
## 推奨環境
## ライセンス価格、購入法等案内
## キャンペーン情報
## 販売目標
## 開発元情報
## プレスリリース問い合わせ先


それぞれの項目には、「こういう内容がほしい」など、アドバイスもいちいち書きました。

でも、甘かった……。テンプレを作って渡してあげたところ、「なに書いたらいいかわかんないよ! つか、めんどくさいっ!」と、早速の弱音が。ってオイッ! きみたちは何が分かんないんだっ? だって、テンプレ作ってあげたじゃん!

……はいはい、私が悪うございました。冷静になって聞いてみた、二人の言い分は、こちらです。

「どの程度まで詳しく書けばいいの」
「記者の興味をひくったって、何を書けばいいの」
「メリットだけで、デメリットは書かないほうが良いのでは?」
「で、何行くらい、書けば良いの?」

要は、いろいろ考えすぎて、1文字たりとも書けなくなるのだそうです。「自分の文章だと笑われそう」「自分の文章のてにおはが正しいかよくわからんよ」という、自分の書く文章のお作法の自信のなさも、どうやら災いしているようでした。

「いやぁ……、おれ、まじほんと、こういうの才能ないわ、すまん」

すっかり意気消沈したマイボス。私が一から書こうにも、用意している製品の概要に全て詳しいわけじゃありません。

さてそこで、1つ策を講じていくことになりました。しかし、プレスリリース1つ書くのに、こんなにごねられるなんて……(とほほ)。(次回へ続く)

(プロノハーツ 小林由美)

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