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第三話 音の声

音楽を奏でているときだけは夢中になれる。いつも僕の頭の中に出てくる言葉たち。同級生とのいざこざ。それらは遠くに行き、音だけが響いている。ギターを手に取り、ドラムと奏でるそれは音楽と呼べる者ではないが、たしかに僕が音を出し、聞こえてくる者だ。この時間だけは誰にも支配されず、自由だ。

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