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インタビュー 頼 達矢様

こちらが頼さんのKindle電子書籍作品になります。
あの「伊東 甲子太郎」を主人公にした歴史小説です。
Kindle以外に「ノベルデイズ」などでも歴史物を中心に小説を公開しておられますので、色々質問してみました。
では行ってみよ!

頼さんが現在連載中の「ラグナロク」について
「ラグナロク」は北欧神話をベースにしたファンタジー転生ものです。
歴史上の偉人が北欧神話の世界で神とともに巨人と戦うストーリー。


ノベルデイズでも公開してる「ラグナロク」主人公が「木村重成」
今回のインタビューでは上記二作品についてを訊いてみました。

①「ラグナロク」の主人公に「木村重成」を選んだのはなぜですか?

「木村重成」は大阪夏の陣以外これといって出番ないし、出典少ないし資料ないしで、ないないづくしで書くの大変じゃありません?


頼) 実は最初、ラグナロクの主人公は「武田信繁と山本勘助」のW主人公にしようと思ってたんです。
昔から「山本勘助」が好きだったし、「武田信繁」(信玄の弟)は謙信と戦って死んだという背景が面白いと思ったのですが、どちらも主人公にするには年寄りすぎるなぁっと思ってやめました。
次点候補に「長曾我部信親」「足利義輝」で考えてたんですが、司馬遼太郎先生の短編で「木村重成」があったのを思い出して、「木村重成」にしました。
司馬遼太郎先生の短編読んだ時、先生は「木村重成」みたいな人を好きじゃないんだなって思って、もったいないなぁと思ってたんですね。
なら自分で書けばいいや!! という事で「木村重成」が主人公になりました。



②「ラグナロク」を書こうと思った理由をお聞きしてもよいでしょうか?
山本勘助とかもですが、ひねくれ者好きですよね


頼)書こうと思った理由。ドリフターズが好きで自分で書きたくなったから
ひねくれ者好きですけど「木村重成」は書くのが難しくてたまらんです。
昔から温めてたとかではないので、「木村重成」については殆ど資料がありませんから脳内補完してます。
理想化された武士の権化というコンセプトで「木村重成」を書いてます。
ひねくれ者好きです。荒木村重とか織田有楽とか、クズ呼ばわりされる人に特に惹かれます。


③歴史モノ書くなら資料集めは必須になると思いますが、資料はどうやって集めてますか?


頼)小説書こうと思ってなかった時から歴史好きで調べまくって、古本で買ってたりしてました。書く時の資料として活用してます。


④ラグナロクに真田十勇士出てきますね。
十勇士で一番好きなの誰ですか?


頼)書いてて楽しいのは「佐助」かな
正直、あそこまで「悪」になる予定ではなかったけども。
最初にブリュンヒルデと戦わせたら、ああなっちまった。

※(インタビュアー補足:ラグナロク作中で「佐助」が、むっちゃゲスな事言ってます。是非探してください)


⑤歴史モノを多く書いてらっしゃいますが、歴史以外を書く予定は?


頼)歴史モノ以外は書けないんじゃないかな?
でもドワーフとかエルフとか出てくる古典的で正統なファンタジーは書きたい気もする。無理かな


⑥歴史の本道から逸れる人物を多く書いてらっしゃいますが、どういう人物のどういうところに惹かれますか?


頼)うーん。やっぱり自分と重ねて見てるのかな?
自分も正道を歩いて生きてるわけじゃないし、そういう風には生きられないという諦めもありますから。
どうしても道を踏み外した人に惹かれる。そういう人生もありなんじゃないかって、自分を慰めたいし、納得したいって気持ちが根底にあるかもしれません。


⑦伊東を書く上で気をつけた事、また伝えたかった主題などありますか?


頼)伊東を書く上で気をつけたのは、伊東の歌集を読んで受けた印象をそのまま忠実に形にしたいという事。
悪いイメージを払拭するためとはいえ、不自然な似非聖人君子したら、台無しになっちゃいますから。
後、土方の書き方ですね。
伊東の宿敵、土方歳三
土方を悪人にはしたくなかった。あくまで主義主張、信念と立場の違いで対立せざるを得なかったという風に書きたかった。
でもそのせいで近藤が泥かぶることになっちゃいましたけど。


近藤勇が腹黒でしたね。近藤の人物像は?

※インタビュアー補足:花の香の武士 新撰組伊東甲子太郎伝の中の「近藤勇」についてです。

頼)近藤は間抜けのイメージが強いけど、会津藩士から智勇兼備の傑物と絶賛されてますからね。一般に思われているより、頭は切れる人だと思います。
逆に土方は冷酷じゃなくて、新撰組時代も普通に気の良い兄ちゃんってのが本当だったと思います。


そのほかの頼さんの小説

※ノベルデイズで、ラグナロク以外にも公開してる「六文銭の親子」
真田正幸はまだ常識持ってるし、人としての情を捨ててない部分があるけども「真田 信繁」(幸村)の振り切ったサイコパスがくせになる。
 

真田親子の短編です。幸村が良い感じに戦闘狂です。
従来の熱血好青年な「幸村」に違和感感じる人にはお勧めです。

歴史物を書くって大変なんですよ。
資料の読み込みと人物考察と両方やらないといけない。
頼さんの書く人物は一癖も二癖もあって、一度で二度美味しい(?)
今回はインタビューご協力ありがとうございました。
興味があれば上記リンクからお立ち寄りください。


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