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「手を合わせる国」

この夏、2人の娘たちと
日本に6週間滞在した
私の夏休みももう終わり。

この日本の独特な空気感の中に
6週間、どっぷりとつかることができて
とても幸せで
終わりが近づいていることがさみしい。

もちろん、これほど長期の滞在をサポートしながら
ホリデイの間、家を守ってくれた夫には
感謝しかなくて
そばにいないさみしさもひしひし。

これほど長い休暇を許してくれた
職場のオーナーにも
きちんと働いて、恩返ししなきゃ。

もう本当に、イギリスでの日常に帰るとき。


でも、この旅の終わりに、
今、思っていることを記録しておきたい。

この、日本の独特な空気感は一体何なのか?

自分の生まれ育った国だから
大好きな家族や友達がいる場所だから
当然かもしれないけど

なぜ、私はこんなに日本が大好きなんだろう。

この大好きな空気感をつくるものが
何で作られているかがわかったら

この大好きな日本のかけらを
イギリスに持って帰ることが
できるんじゃないかな。

それって、すごくわくわくすること。

そして、一番強烈に気付いた日本という国のエッセンス。

それはずばり

手を合わせる習慣

とにかく歩くところ歩くところに
しょっちゅう
神社、寺、地蔵などがある。

そして、きれいに掃除されて
手入れがされている。


谷中銀座のお地蔵さま

誰かが、常に敬意をもって
その場を整えてくれている。
ということが、一目見てよくわかる。

神社、寺、お地蔵さま。。は人が手を合わせる場所。

そこが、とても大切にされている。


東京から新潟の実家に戻ると
毎日、仏壇に朝ごはんをそなえ、
朝ごはんのあと、自分たちがお茶を飲む前には
仏壇にお茶をあげる、という習慣。

お仏壇をいつもきれいにしておく毎日の習慣。

毎日、手を合わせる、という習慣。


ごはんを食べるときに
毎回
「いただきます」
と手を合わせる習慣。

私たちが「手を合わせる」のは、
特定の神や仏に向かって祈る、というよりも

もっと根本的な
自然全体にたいする畏敬の念であったり

「生きて、そして死んでいく」という
自然の摂理の中で生きる人間が
命を燃やして生きた、
ということに対する尊敬と感謝の念
みたいなことが
強いように感じられます。


「八百万の神々」をまつる
日本人独特の宗教観には
ありとあらゆるものが神様で、

一人ひとりが神様

という考えかたが、
私たちの奥底にあって

善悪を超えて、
すべてを包み込む
おおらかさのようなものも感じます。

手を合わせて、感謝する。

自然に感謝する

生かされていることに感謝する

その精神土壌がある、ということが
日本の強さだと思うし

大切に守っていかないといけない
ところだと思ったのでした。

そして、そのエッセンスは、遠く海を越えていきます。

そう思うと、不思議に日本を離れることが悲しくない。








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