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チームが進む旗印を立てる 〜デザインマネージャーのお仕事1

デザインマネージャーってどんなお仕事しているの?・・・を紹介する連載シリーズ。第1回のテーマは「チームが進む旗印を立てる」です。

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1.チームが進む旗印を立てる

事業やプロダクトのビジョンと照らし合わせ、数年先を見越しデザインチームとしてどの方向に向かっていくかの旗印を示します。デザイナーの活動やアプトプットが、どのようにビジネス・組織に貢献できるかを考え、デザイン的アプローチを用いて全体に関与していきます。

「戦略」でも「戦術」でも「ミッション」でも「スローガン」でも。大事なのはチームが進むべき方向性に対して、なにかしらの旗印があることが重要なのかなと考えています。

「戦略」「戦術」「ビジョン」「ミッション」「バリュー」「スローガン」・・・これらをすべて用意する必要なんてなくて、例えば所属している組織が「戦略」をかかげていかかげているなら、デザインチームとしてできる「戦術」を考え言語化する・・・でも十分です。

そしてこの旗印を決めるにあたっては2つの大切なことがあります。ひとつは会社・組織のビジョンやミッションに沿っていること、もうひとつはメンバーにとって納得感があって共感できるものであること・・・です。
組織の方向性と合うことで、組織のなかでの立ち位置・役割も明確になりますし、組織へ貢献しやすくなり、それがデザインチームのさらにはデザインマネージャー自身の評価へと繋がっていきます。また納得感がないと、その旗印は絵に描いた餅になってしまい、形骸化されてしまいます。

私がやっているのは、毎年トシの始めに「今年はこんな感じでやっていく」というスローガン的なことを掲げることです。数年前、私は「Re」というスローガンを掲げました。タイミングとして様々なことを再構築・再定義・再考するフェーズにあったので、Reconsider, Redefine, Refine なんかの「Re」にしました。もちろんなぜ「Re」なのかを説明します。

そしてその旗印を示し続ける=伝え続けることが大切です。残念ながら1回や2回じゃ伝わりません。私の場合はクウォーターごとにチームに伝えました。(本当は毎月くらいのペースでもいいかもしれませんね)

「1QではReに基づいてこんなことやりました。こういう成果があり、こういうことがまだ出来ませんでした。次の2Qではこういうことをやっていきましょう」

という感じです。
一例ですが、プロダクトとしてデザインのパーツの一貫性がなかったところを再考=Reconsiderして、それが結果としてデザインシステム構築に繋がり、デザイナー・エンジニアのコミュニケーションパスをつくることができた・・・なんてこともありました。

あまり良くないのは、こういった旗印がなくて、降ってきた仕事をタンタンとこなしていく状態かなと思っています。この状態が続くと「なんで私この仕事をやっているのだろう?」になりがちです。なので、その仕事が旗印のもとになっていて、その先に組織や会社への貢献に繋がっていくことがわかる状態になっていることが望ましいと考えます。

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デザインマネージャーのお仕事・第1回は「チームが進む旗印を立てる」というお話しでした。
デザインマネージャーのお仕事紹介シリーズは、noteのマガジンにまとめています↓ご興味があれば他の記事もご覧ください。

*「デザインマネージャーのお仕事」に書いてあることが正しいデザインマネージャーの業務内容だ!と言うつもりはまったくなく、筆者の経験則によるあくまで一例として紹介できればと思っています。

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