見出し画像

デザイナーを採用する 〜デザインマネージャーのお仕事9

デザインマネージャーってどんなお仕事しているの?・・・を紹介する連載シリーズ。第9回のテーマは「デザイナーを採用する」です。

-----

9.デザイナーを採用する

事業がどれだけ成長していくかを考慮しながら採用計画を立てます。どのレベルのどんなキャラクターのデザイナーが何名必要かを明確に定義し、経営陣や上司とコミットします。採用ページに掲載する募集要項を考え、人事部門と一緒に進めていきます。候補者を探してダイレクトスカウティングを行うこともあります。予算を確保しイベントに出展する事も検討する必要があるかもしれません。

デザイナーを採用することもデザインマネージャーの大切な仕事です。

「何百人でもいいから、どんどん採用しちゃおう!」という状況はあまりないと思っています。採用にも予算が決まっているケースがほとんどです。事業やプロダクトの成長だったり、エンジニアやプロダクトマネージャーの組織拡大に合わせて「デザイナーもあと○名必要だよね」という感じに決まっていくのではないでしょうか。

そしてチームが成長しスケールアップしていくために、どのようなデザイナーがチームにとって必要なのかを考えます。

レベル:シニアレベル・ミドルレベル・ジュニアレベルなど
役職:マネージメント・リードデザイナー・Individual Contributor など
職種:UXデザイン・アプリデザイン・UIデザイン・ブランドなど

上記はあくまで一例ですが様々な「軸」をかんがみて、いまチームにどんなタイプのデザイナーが何名必要かを考えます。これが採用計画につながっていきます。採用計画ってとても大事だと思っていて、これがないとチームと候補者とのミスマッチが起きてしまいます。

例えば、チームとしてはインタラクションデザインのナレッジがあまりないのでアプリデザインの経験があるデザイナーを一番補強したい状況だったとします。一方、候補者はなんかもうすごく優秀そうだけどUXデザインに高い能力を持っていて本人もUX領域を極めていきたいという人材だった・・・この状況の場合、どうしますか?
複数名のデザイナーを採用できる予算があって、UXデザインが強い人でも輝けるポジションがあるのであれば、「ぶっちゃけUXデザイナーは足りてて優先度は高くないけど、優秀だし採用しますか」になると思います。しかし1名か2名しか採用できない予算・計画のなかだったら、いくら優秀だからといっても採用しないほうがいいと考えます。チームとして不足しているナレッジを補うことを優先するべきです。

なので、レベル・職種・人数が定義され、それを上司や人事とコミットした「採用計画」が大事になってきます。

なぜこのような話をしているかというと、私が以前、同じようなミスマッチを起こしてしまったからなんですね。適切なポジションがない状態で、とても優秀な人だからということで採用してしまった。その方に適切なポジションをつくろうと奔走しましたが、うまくいかず、結局1年弱でやめてしまった・・・ということがありました。

採用計画が決まった後は、募集をかける訳ですが、その時に必要なのが募集要項(Job Description)です。どんなポジションなのか、そのポジションの責務やミッション、どんな経験を持っている人を求めているのかをまとめたものになります。

私が考えたJob DescriptionがWantedlyに掲載されているので、よろしければご参照ください↓

応募があった際は、まず書類選考を行います。デザイナーの採用の場合、大事になってくるのがポートフォリオです。どんなデザインを作ってきたか、どんなプロジェクトに関わってきたかを見ていきます。次のステップに進まれるのは、3割〜4割くらいでしょうか。

その後、実際にお会いすることになります。ここではポートフォリオでわからなかった部分を聞きます。ポートフォリオだけ見ると、候補者の方がすべてのデザインに関わっているかのように見えますので、具体的にどのような仕事をしたのかをヒヤリングしていきます。プロジェクトの規模感を把握するために、全体で何名関わっていて、うちデザイナーが何名くらいだったのか、そのなかでどんな役割をしていたか・・・あたりを聞くことが多いです。さらには何を大切にしてデザイナーとして仕事をしているか、採用されたアカツキにはどんな貢献をしてくれるかなどを聞きます。

こうやっていろいろ聞いていくのですが、実際の面接で大事にしているのは「この人と一緒に働きたいか?」という点です。ここはもう感覚的な部分になってきてしまうのですが、チームに溶け込めるか、チームとの相性はいいかなど、その人の人柄てきな部分を見ることが多いです。

面接だけだとわからないこともあるので、技術試験を課しているような企業も多いようですね。デザインスキルだけではなく、どのような思考でそのデザインにたどり着いたか、さらにはプレゼン能力であったり、カルチャーフィットするかなども技術試験を介してチェックしているようです。

最近ではカジュアル面談というカタチでお会いすることも多くなりました。正直カジュアル面談って、さじ加減むずかしくないですか?面接じゃないので「志望動機は?」って聞くのも変ですし。とはいえ、いい印象を抱いて欲しい、願わくば採用プロセスに進んで欲しいと思っていますので、印象に残ってもらえるように、ぶっちゃけベースでお話しします。着飾るのも変ですし、うそつくわけにもいかないので。どんな仕事をしているか、どんな状況なのかを正直に話すようにしています。

-----

デザインマネージャーのお仕事・第9回は「デザイナーを採用する」というお話しでした。
デザインマネージャーのお仕事紹介シリーズは、noteのマガジンにまとめています↓ご興味があれば他の記事もご覧ください。


最後までお付き合いいただきありがとうございます! Twitterもやっていますので、よろしければこちらもご覧ください♪ https://twitter.com/HayashiDaisuke