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退職エントリー - 16年半お世話になりました

16年半在籍した楽天株式会社を退職することになりました。
本日2021年2月19日が最終勤務日になります(3月末日まで在籍しています)。

このnoteでは「なぜ辞めようと思ったのか?」や次のキャリア、転職活動について書いていきます。16年半、楽天トラベルで何をやってきたかの振り返りは先月書いたこちらのnoteをご覧ください↓

なぜ辞めようと思ったのか?

「ひとつの組織に長くいることへの不安が、日に日に大きくなっていった」というのが一番大きな理由です。

具体的に言えば、私の働き方が “今の組織ナイズ” されたものになってはいないか?という不安です。2004年に楽天に入社して以来、事業部の異動もなく16年半ずっと楽天トラベルにデザイナーとして携わってきました。楽天トラベルというプロダクトへの理解は深いですし、OTA (Online Travel Agency) 業界の知識もそれなりにはあります。人間関係の構築も長年で築いてきたものもあります。しかし長くいることでのアドバンテージに頼ってしまい、ラクしているところが多くなってきたかもしれない・・・と思うようになりました。

私自身、井の中の蛙にならないように、セミナーイベントへの参加などで知識のアップデートをし、SNSでの発信を積極的にするなど、常に気をつけていました。他の会社でも通じるスキルや経験を積んできた自負はあります。ですが「本当に他社でも通用するのか?」という気持ちは、日に日に高まっていました。

そして昨年、40才という節目の年齢になったことも理由の一つです。転職をするにしても、年齢を重ねすぎると受け入れてくれる企業も減ってくるでしょうし、今後のキャリアを考えたとき様々な企業で経験した方がプラスになるだろうと考え、このタイミングでの転職を決意しました。

次のキャリアで何をしたいのか?

転職活動をはじめるにあたり「次のキャリアで何をしたいんだろう?」をしっかり考えるべきでしたが、ぶっちゃけ転職活動の初期は私の中でしっかり定まっていませんでした。しかし、いろいろな企業な方とお話していくなかで、私のなかで「デザイナーとして事業に貢献したい」という想いが強くあることに気づきました。

今の職場において事業に貢献できていない・・・というわけではありませんが、やはり組織が大きくなり、仕事の役割も細分化・専門家されてくると、私の仕事が事業にどれだけ貢献しているんだろう?という“手触り感”が薄まっていったことは否めませんでした。

次の会社では、デザインを通じて(ぶっちゃけデザインでなくても構わないのですが)私の仕事が事業に貢献しているということを、もっと肌で感じることができる環境に移りたいと思うようになりました。

転職活動ダイジェスト

具体的な転職活動は昨年8月からスタート、まずはポートフォリオサイトのリニューアルからはじめました。フリーランスとして携わったプロジェクトや、楽天トラベルでデザインマネージャーとしてやってきたことなどをまとめていきました。ポートフォリオサイトが完成したのは9月末。2ヶ月弱もかかってしまいました。

その後、あるエージェントの方にお世話になることになりました。複数のエージェントの方と進めても良かったのですが、私のキャパ的にいっぱいになるかもしれないと思い、1名の方のみにしました。

企業との面談は、エージェントの方からいただくオファーと、Wantedlyで企業から直接いただくオファーのみで進めていきました。(1社だけおもしろそうな企業があったので私から応募しましたが、残念ながらお見送りになってしまいました・・・)

ざっくりと10月はカジュアル面談、11月・12月が選考というスケジュールで進んでいきました。コロナ渦ということもあり1社の技術試験を除き、ほぼすべてがオンラインでの面談となりました。以前の転職活動と比べオフィスに伺う時間が大幅に削減できたとは言え、ほぼ毎日業務時間後に何かしらの面談をすることは、正直なかなかしんどかったです。

お断りした企業も、お見送りになってしまった企業もありましたが、最終的にとある企業のオファーをお受けすることになりました。12月最終週のことでした。なんとなく2020年のうちには決めたいなと思っていましたので、スッキリとした気持ちで年が越せて、良かったと思っています。

スタートアップの1人目のデザイナーになります

私の次のキャリアですが、スタートアップの1人目のデザイナーとして働くことになりました。担当するプロダクトのデザインはもちろんですが、それ以外のデザインが必要となるシーンでは可能な限りチカラになっていきたいと思っています。

決め手は、私が1人目のデザイナーとして入ることで、デザインももちろんですが、ユーザビリティテストなどの導入をはじめとするプロセスの改善を通じ、プロダクトをより良くすることができると感じたこと。そしてインタビューでお会いしたすべての方が素晴らしい方ばかりで、この人たちと仕事をしたいと感じたからです。

1人目のデザイナーになります・・・というと「デザイン組織をイチからつくるのですか?」という質問をいただいたりするのですが、組織づくりは次のフェーズになるかと思います。まずはひとりのデザイナーとして貢献すること。その先に、会社やプロダクトが成長しデザイナーも増やさなきゃいけないとなった時に、はじめてデザイン組織づくりに取り組めるのかと思います。

とはいえ私も「イチからのデザイン組織づくり」には興味がありますので、そういう状況にするべく貢献していきます。

デザインマネージャー業はいったんお休み

楽天トラベルでの最後の5年間はデザインマネージャーとして働きました。仕事のやりがいもありました。デザインマネージャーというキャリアが、日本のインハウスデザインの世界でもまだまだマレで、市場価値のある職種であることも認識しています。

しかし次のキャリアにおいてマネージャー職であることへは、強くはこだわりませんでした。正直いうと、はじめはむしろ逆で “デザインマネージャー縛り” で転職活動しようとも思っていました。ただ私のなかで「事業貢献できるか?」が一番大切だと感じたので、マネージャーうんぬんの優先度は下げました。

先日、noteに「デザインマネージャーのお仕事」という記事を13回にわたりアップしていたのですが、これはデザインマネージャーとして歩んできた証を残したかったというのもあります。卒業制作的な感じですね。もしよろしければ是非チェックしてみてください↓

いったんはデザインマネージャーという役割はお休みになります。ですが、日本におけるデザインマネージャーというキャリアパスを広げていきたいとは引き続き思っているので、何か私でお役に立てることがあるのであれば、お声がけいただけると嬉しいです。

最後に・・・

20代の頃の私はトガりまくっていたので、たくさんご迷惑をおかけしたかもしれません(いや、かけました)。ホント、ごめんなさいmm

この記事の冒頭に書いたような、ひとつの企業に長くいることであったり、組織が大きくなって役割が細分化されていくことは、決して悪いことではありません。これは私の歩みたいキャリアとの “ズレ” であることを理解していただけたらと思います。

16年半ものあいだ、長くひとつの組織で働けたのは「楽天」という成長し続ける環境に身を置け、刺激的な日々を過ごせたこと、そしてまわりにいる方々の多大なるサポートのおかげだと思っています。

本当にありがとうございました。ひきつづき、よろしくお願いします!

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