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デザイナーの給料をあげる 〜デザインマネージャーのお仕事8

デザインマネージャーってどんなお仕事しているの?・・・を紹介する連載シリーズ。第8回のテーマは「デザイナーの給料をあげる」です。

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8.デザイナーの給料をあげる

デザイナーの給料を上げていくことも重要な仕事です。会社の文化や評価制度を理解し、どのようにすれば評価されるかを考えます。
それぞれのデザイナーがどんな成果を上げ、どんな成長をしたかを、評価を最終的に決める評価者に伝えます。
評価はあくまで結果です。評価と一緒にどういうメッセージを伝えるのか、組織・マネージャーがどのようなところに期待をしているのかを伝えることが一番大切なことです。

もしかするとデザインマネージャーがメンバーの評価を行わない企業・組織もあるかもしれません。私が所属している部署では、評価もデザインマネージャーの仕事とされており、私はこの「評価」こそマネージャー職で一番重要な役割だと考えます。

多くの事業会社には評価制度が決まっていると思います。その評価制度を理解し、どのように評価されていくか把握することが第一歩です。数字オリエンテッドなのか、ビジネスマンとしての成長が重視されるのか、360度評価で関わるメンバーからのフィードバックが影響するのか。

私の勤めている会社の事例を簡単に紹介しますと、評価は大きく「コンピテンシー」と「パフォーマンス」の2つの軸によって評価します。
・コンピテンシー:どれだけ成長したのかを定性的に評価
・パフォーマンス:実績・成果を数字など用いて定量的に評価
さらに私の事業部では、評価の時期になると全マネージャーが集まって全メンバーの評価をしていきます。その数150名以上。これを十数名のマネージャーで評価するので、1日・2日缶詰になって評価をしていくわけです。

特に定性的な評価をする際、どんな成長をしたのか、どんな貢献をしたかを評価者(参加している他のマネージャーたち)に説明し納得してもらうことが重要になります。私の場合、エンジニア組織の中にデザインチームがあるので、評価者が必ずしもデザイナーでないことを考慮することも必要です。「デザインのクオリティが良くなりました」だけだと、伝わりにくいかもしれません。

成長や貢献の具合を正しく・わかりやすく伝えるためにも、目標設定が大切になってきます。あらかじめ各デザイナーと一緒に「どの部分を伸ばしていくか」「どういうチャレンジをしていくか」などを考え、コミットすることが重要になってきます。

「いままでのAさんの仕事はデザインチームだけで完結していました。これからはエンジニアやマーケなど他のチームとコミュニケーションをとって仕事をしていきましょう」
「Bさんは今までプレーヤーとしての活動が多かったですが、リーダー的な役割を担ってもらいたいので、そのようなアサインを増やしていきます」

そして、定期的にデザイナーと立てた目標に沿って仕事ができているかの確認やアドバイスを行っていきます。

タイトルでは釣り気味に「給料をあげる」と書きましたが、給料を“あげる”だけが仕事ではありません。上がる・下がるというのはあくまで結果です。大切なことは結果よりも、

「なぜこのような評価結果になったのか」
「どういうことを期待しているのか」
「どのように成長していってほしいのか」

など、どういうメッセージを伝えるのか、マネージャーがどのようなところに期待をしているのかを伝えることです。評価の結果は、メッセージをより強く伝えるためのツールだと考えます。メンバーにもっと成長をしてほしいというメッセージを込めて、あえて評価をステイにする・ときにはダウンにすることも、ひとつのメッセージとなります。

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デザインマネージャーのお仕事・第8回は「デザイナーの給料をあげる」というお話しでした。
デザインマネージャーのお仕事紹介シリーズは、noteのマガジンにまとめています↓ご興味があれば他の記事もご覧ください。


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