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社会人の礼儀作法(3)「礼節とお辞儀」


🎌日本人の心と文化「礼節とお辞儀」


私達は、
日々様々な人々と社会で生活をし、
数多くの人やモノに支えられ、
生かされつつ、生きていられます。

人は社会生活を営む上で、
人として互の心を大切に考え思い、
生活の場での秩序を保つために、
色々な知恵や工夫をして来ました。

しかし、
個人優先の少子高齢化に変わりつつある
現代社会では
「自己都合・無視・曖昧・自心への言訳・嘘」
「モラル≒倫理観の欠如」
などと言った個人優先の時代になり
人と人と間で生きる人間として
互いの心を思い遣る心≒和や調和
態度が欠けいじめ、ハラスメント、
自殺、人としてあるまじき事件(犯罪)
を引き起こす誘因や要因、動因・原因
などになっていると思われることが
残念ながら多々起きております。

一方では、
国政を司る一部の政治家の刹那な
無秩序な言行、経営・管理者の保身、
自己都合の言動にも目に余るものが
多々感じられる社会環境になりました。

さて、
「人間」と言う熟語は、
前記の如く文字通り人と人との間、
即ち、心の異なる他人との関わり
合いながら日々を生活しています。

温かな血の通った人が人として
毎日穏やかに生活して行くためには
様々なな法律や社会の秩序を守る
ルールやガイドラインが必要です。

それが、躾(礼儀作法・所作・礼節)、
個々人の立場のコンプライアンス意識、
道徳倫理、モラル、マナー、エチケット
であり、社会人の義務と責任です。

これは「礼」と「法」に二分出来ます。

人としての社会生活をする為に
道徳があり、その道徳を形や所作
として現したのが礼儀作法です。

そして、時間(空間)に於ける
自らの身の丈に応じた「礼」を
使い分ける心とも言える
「節≒筋道(道理)」の心身の活動を
学び身に着けなければなりません。

📚辞書検索

🔺礼節、礼儀(三省堂国語辞典)
 
=礼節、礼儀と言った秩序を弁える。
  人として相互の軋轢(アツレキ)を防ぎ、
  行動に根拠を持たせる、当然の作法。

🔺お辞儀
 
=敬意を表すために頭を下げること。
🔺礼儀
 
=相手を尊敬し、自分を謙遜し、
  行いを丁寧にする
🔺礼
 
=社会秩序を保ち、人間関係を
  円滑に維持するために守るべき、
  社会生活上の規範。
  礼儀作法・制度など。
🔺
 
=節度(けじめ) 其の場その時に
  即した「礼」を、場面や場合に
  応じて自らが態度に示し行動
  出来るように弁えること。
(以上三省堂国語辞典引用終)

お辞儀の心

古より、お辞儀は、只々自分の身を
小さくすることを大切にされて来ました。
また、人間の身体で最も弱い部分である
頭を相手の前に差し出す
ことから、
「私にはあなたへ敵意はありません」
「あなたへ敬意を持って接します」
と言うことを表します。

別な捉え方として、
お辞儀は生対面し接する相手に
「思いやり」=思いを届けるの意を
表現する目的があり、自らの心を、
相手の心へ近づける意を表すために、
胸から前に出すように意識し、
腰から折り曲げてするとも言われます。

お辞儀(礼)は
日常生活、ビジネス、接客サービス
接遇サービスの場などのあらゆる場面で、
円滑で潤いのある人間関係を築くために
無くてはならない大切なものであり、
相手に対する心、思いやりや敬意表現
(=リスペクト)を触れ合う相手へ表し
具体的に伝達する為のものです。

日本は四季が有り、夏は湿気が多く、
お互いの手が汗で湿っていることが
多い状況から、日本の文化である作法で
直に触れ合う握手やハグは敬遠され、
お辞儀をする文化が広まったのです。

※礼=社会秩序を保ち、
   人間関係を円滑に維持するために
   守るべき、社会生活上の規範。
   礼儀作法・制度など。
   敬意を表すために頭を下げること。
   お辞儀。(※印は、三省堂国語辞典より)

自らの行いを丁寧に表現する
作法のことを「礼」と言います。

元々礼は、宗教儀礼でのタブーや
伝統的な習慣・制度を意味し、
後に、人間社会の上下関係で守るべき
ことを意味するようになりました。

儒者では、
「礼」を重視したと言われています。
五常と言われる【仁・義・礼・智・信】の
一つ「仁」のみであってはいけませんし、
人を思う心である「仁」なくして、
「礼」はあり得ないと言うことです。

大人と子供の違いは、
「礼節」が何たるかを知り、
身に着けているか、否かです

この礼節を確り弁えてこそ、
初めて一人前の社会人なのです。

日本人らしいさり気なく己を謙遜し、
心から素直に相手を尊び敬い、
「礼」を其の場、其の時の状況(Т.P.О)や
相手の心の状態に応じて適切に自らの
行動が出来るように弁える事を「節」と言います。

人の世に、一定の秩序を与える礼儀礼節
それを表すお辞儀(礼法)は、
思い遣り「」の実践上とても大切です。

お辞儀

👫お辞儀の目的とその心

お辞儀は、遜り相対する人を尊び敬い、
その相手への自らの心を表し伝えるため
に行い同時に、その人の相手に対する
【礼】≒リスペクト心を表わすものです。

それは、自らの心眼を以って、
己の態度や言動を見つめることで、
自分自身の品位を築きそれを高めます。

礼法を自分のものとすることは、
心法とも言うべき自らの品位を高め
品格≒誇りを育むということです。
日本人は皆、殆どお辞儀をします。

例えば、
少し前インテルのサッカー選手達が
日本人の長友選手のお辞儀を見習い、
みんながお辞儀をする光景も見られました。

お辞儀は心を清らかに澄まし、
姿を正し、もの静かに屈体し、
頭(コウベ)を下げて行います。

どの様なお辞儀であっても最後は、
必ず、無心で頭を下げる姿勢態度が
我国の古から作法とされています。

威儀を正し、儀礼を尽くしつつ、
 後に作法に徹すべし

(出典不明)と言うことが、大事なのです。
(国語辞書) には以下のように載っています。

※【威儀
 挙措動作が礼式にかなっていること。
 また、礼式にかなった、重々しく威厳のある態度・動作。
※【儀礼
 慣習によりその形式が整えられている礼法。礼式。
 一定の形式に則って行われる宗教上の行為。


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