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チャネルブレイクアウト戦略を運用する上での心構え

projectBBBです。
本noteは仮想通貨(とりわけBTC)のトレードを行っている層を対象にしています。

暗号通貨の自動取引(BOTトレード)ではすっかりお馴染みになっている1時間足におけるチャネルブレイクアウト戦略において期間を18時間に設定したもの(以下ChanelBreak18)について書いてみました。

結論だけ先に書いてしまうと、成果を出すためには兎にも角にもシステムを止めずに回し続けることが大切です。
その前提のもと成果を最大化させ、日々のドローダウンに耐えるためには、ChanelBreak18と並行して動かせるストラテジーが必要であると考えています。

まずはChanelBreak18の成績がいかほどのものかを確認してみます。

上のグラフはTradingView(https://jp.tradingview.com/)から持ってきたものです。
ここでは初期資金100万円で2017年1月~現在に至るまで単利運用した結果を表しています。
引くほどいいですね。塩コショウを一切振っていないただのチャネルブレイクアウト戦略なのにこれです。
株・先物・為替畑の人が見たらどれだけぬるい世界なんだと腰を抜かすレベル。

今からはじめてもこのような結果が得られれば最高ですが、残念ながら現状ではそのような揺籃期は終わりを迎え、BTC相場は新たなステージに突入しています。
これはChanelBreak18のグラフがシグモイド曲線に近い形を描いていることからもわかりますね。

FXBTCJPY(BitFlyer)の日足チャートです。
これだけ見ると仕手株のチャートみたいです。
これだけ見ても日増しに高値を目指していたときとは状況が異なるだろうことが推察できます。

グラフだと右肩上がりに見えるChanelBrealk18ですが、細部に分解してみると、成績にはかなりばらつきがあることがわかりました。
その結果が下のグラフです。

ChanelBreak18の月別利益率(青塗りつぶし、左軸)と月別のドローダウン率(橙折れ線、右軸)を表したものです。
※利益率とドローダウン率は運用資金に対して相対的なものです。
※発注サイズ1、先物契約でバックテストを行っています。
 これを変えるとバックテスト結果もコロコロ変わってしまうので要注意です。

ここで着目していただきたいのは下記の3点です。

1、急騰局面とその後の暴落で利益率が際立って高くなっていること
2、月次でのマイナスは十二分にありえること
3、利益率とドローダウンに相関関係はないこと

1点目。
チャネルブレイクアウト戦略はトレンドが強いときに徹底して利益を伸ばすストラテジーですので、急騰局面での利益率が大きくなることは当然の帰結ではあります。
逆に言えば、大きく相場が動かなければバックテストのインパクトほどの収益は上がらず、2017年11月~2018年3月までの一連のバブル相場が終わった後では、かつてのような収益はあまり期待できないことがわかります。

2点目。
ストラテジーに優位性があることは明白ですが、いつでも儲かるものではありません。
1か月を通して成績がマイナスになることは普通に起こりえる範囲内の事象であり、システムを稼働させる上で許容するべきリスクです。

3点目。
極めて重要な点です。
月次成績がマイナスになるときにドローダウンが大きくなることは至極当然のことです。
一方で利益が大きく出るタイミングでもドローダウンは大きくなる傾向にあります。
ドローダウンが激しい=儲からないからシステムを止めよう、と考えてしまいがちですがこれは間違いです。
短期的なドローダウンとしては30%は見込んでおいたほうが無難です。
(30%のドローダウンを見込んだLOT管理を行わないと破産する)

以上のことより、結論としては、

・ChanelBreak18の優位性は今でも揺るがない
・ただし2017年11月~2018年3月のバブル期のような利益は期待しないほうがよい。
・ドローダウンに一喜一憂してシステムを止めるべきではない。

であると考えます。

とはいえ、いつか増えるだろうと思いながら毎日資産が減っていくのはとても辛いことです。
これに対する解決策はまた次の機会に書ければと思います。

projectBBBでした。

※2018年6月7日
誤字脱字を修正。

読んでいただいてありがとうございます!