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ストラテジーの同時稼働によるリスク低減とそれに伴うLOT管理について

projectBBBです。

前回のnoteの続きです。
前回、「チャネルブレイク戦略の成果を最大化させ、日々のドローダウンに耐えるためには、並行して動かせるストラテジーが必要である」
と書きました。

少し訂正します。
「BTCのシステムトレードにおける成果を最大化させるためには、複数の多様性を持ったストラテジーを同時並行して動かしたほうが、
 日々のドローダウンにも耐えやすく、結果的に利益に結び付きやすい」

と考えています。

理由はいくつかありますが、主だったものは下の3つです。

1、BTCは他の金融商品と比べてボラティリティが極端に大きい。
2、バックテストは未来の結果を予測、ましてや保証するものではない。
3、(2に関連して)BTCの歴史は浅く相場環境が常に急変化している。

それぞれについて見ていきます。

上の画像は
・FXRTCJPY
・USDJPY
・NIKKEI225
のチャートをそれぞれ表したものです。
着目してもらいたいのは、グラフの右軸の黄色く塗ってある%表示です。

FXBTCJPYの変化率は他のものと比べて10倍、下手をすれば100倍大きいことがわかります。
ボラティリティの大きさはトレーダーにとっての金脈であると同時に、
喉元に突き付けられたナイフでもあります。

トレードで何よりも重要なことは、大きな利益をあげることではなく、生き残り続けることです。
もう一度言います。
稼ぐことは二の次です。生き残り続けることが何よりも重要です!!

生き残る=破産しない、ためには自分の定めたリスクの範囲内に損失を限定しなくていけません。
ボラティリティが激しく安定していない市場では、リスクコントロールが極めて難しくなります。
幸いこれまでのBTCの値動きはボラティリティは大きいけれども非常に読みやすいものであったために、
結果論としてリスクコントロールがしやすかったところがあります。
ただし今後どうなるのかはまったくわかりません。

バックテストを行い、過去の結果に対して損失を抑えつつ利益を出せることがわかったとしても
過去の数字は未来の結果を保証はしてくれません。
その上、厄介なことにバックテストの結果すらも見る人によって歪められ、
都合のいい解釈をされがちです。

下に期間の異なるChanelBreak18のバックテスト結果を貼り付けました。

2017年6月

2017年12月

2018年5月

全体を通してみると華々しい右肩上がりの成績でも、
ひと月単位で見ていくと同じストラテジーとは思えないぐらいバラバラの結果になっています。
たったひと月程度のバックテストで判断するものではないことは頭ではわかっていながら、
ひと月で結果が出ないと「このストラテジーは使えないんでは?」と思ってしまうのが人間です。

ChanelBreak18はどうやら今までの結果を見ると優秀なストラテジーであったことは疑いようもありません。
ただしボラティリティが高く、相場環境が目まぐるしく変わるBTCにおいて、
バックテスト結果を盲目的に信用して一喜一憂するのは精神衛生上良くありませんし、
それがために右往左往することによって生存確率を下げてしまいます。

ではどうすればいいのでしょうか。

ここでようやく冒頭の考え方が出てきます。
複数の多様性を持ったストラテジーを同時稼働させ、複利の効果を最大限に発揮させて細かいLOT管理を行いましょう。
「このストラテジーを回そう」と決めたらストラテジーそのものに重大な欠陥がない限り、
3か月はそのまま何があっても回し続けることをオススメします。

トレードに生物進化論の適者生存の法則を持ち込むイメージです。
まったくイメージできんわ!と言われそうなので具体例を挙げて説明します。

こんな感じです。
ようは複利の効果をマイナス方向にも適用させよう。というだけです。
こうすると優秀なストラテジーがポートフォリオに占める割合がだんだん大きくなっていきますし、
逆にポンコツストラテジーは勝手に淘汰されていきます。
ある一定のLOTを下回ったものについては「絶滅」という扱いでポートフォリオから外してしまい、
その代わりに新種を入れてあげるのが良いと思います。

世の中には優秀なストラテジー(と謳われているものも含め)がたくさんあります。
それぞれ過去の一定の瞬間には優秀でも、今後も利益を上げてくれるものかどうかは回してみないとわかりません。

目先の利益を追い求めるあまり、次から次へと新しいストラテジーを大きなLOTで試し、資産を減らし、
と繰り返してしまうことはよくある負けパターンです。
まずは少なめのLOTでじっくり3か月回しましょう。
いいものであれば勝手にLOTが増えていきますし、ダメダメであれば勝手に取扱高が少なくなり資産に与える影響も薄くなります。

まとめ
・バックテストはあくまで目安。未来は誰にもわからない。
・複数ストラテジーを稼働させ、適者生存の法則を当てはめよう。
・ストラテジーに対する評価は3か月後に行おう。

projectBBBでした。

読んでいただいてありがとうございます!