多様性≒玉石混交

新生・国民民主党の玉木代表が「我が党の最大の強みは多様性です」「特に、15人の国会議員のうち5名が女性です」と強調していた。

しかし、短距離走やバスケットボールは西アフリカ系黒人、長距離走は東アフリカ系黒人が席巻しているように、一般的には、トップレベルになるほど多様性が失われて似たような人だらけになる。STEM分野では女が少ないことが非難されるが、超優秀なIT技術者の多くは似たような雰囲気の男である。囲碁や将棋やチェスもプロは男だらけである。

Her comments follow a controversial claim by English Grandmaster Nigel Short that men and women should just accept they are “hard-wired very differently”.
Short, who was widely criticised for his stance, said he "would have been ripped to shreds as a misogynist dinosaur" if he'd said the same as Hou.
“The feminist lobby has become so tyrannical in its shrill orthodoxy. Nevertheless, whether one likes it or not, numerous studies show that men, on average, consistently outperform women in spatial tasks.”

人間は属性によって得意・不得意の分布がずれることが多いので、上位になるほど分布が上方に偏った属性の人々が占める割合が増える。アメリカの名門大学では、学力で選抜するとアジア系が多く、黒人が少なくなるので、多様性を確保するためにアジア系を減点、黒人を加点している。スポーツでも、素人の趣味レベルでは女が男に、50代が20・30代に勝つことは珍しくないが、本格的な競技者のレベルになると若い男だらけになる。プレースタイルでも、水泳の自由形はクロール、テニスはベースラインからのストロークに収斂している。多様性があることは、実力による選抜が進んでいない玉石混交の状態を表している可能性が高い。

古今東西、政治は中高年の男が司ることが多いが、これも実力が反映された順当な結果であることを歴史が証明しているともいえるので、有能な女や若者が差別・排除されたためとは決めつけられない。

日本と対照的なのが、連立政権発足時の党首が女ばかり(4/5は30代)だったフィンランドで、これを「遅れた日本/進んだフィンランド」と受け止めた人も少なくないようだが、並ぶと金太郎飴的で多様性には欠けている。

北欧は「進歩」の強迫観念にとりつかれた地域なので、伝統の逆張りをしたがる傾向が強く、政治では「老・男」を「若・女」に反転させて自己満足している。

しかし、このようなお遊び(革命ごっこ)ができるのは、EUという巨大な超国家機構に属する人口約550万人(兵庫県や北海道より少し多い程度)の小国であるためと言える。老舗の大企業で新卒入社10年目程度の社員が経営者や取締役を占めることがまずありえないことを考慮すれば、フィンランドの異常さが理解できるだろう。

どんなに優秀な人でも老化は避けられないので、後期高齢者になれば引退してもらいたいが、じじいが多いことを「悪」と決めつけることは短絡的に過ぎる。

目には見えないが、国会議員は学力においては多様性が乏しい集団である。十分に多様性があるなら、+2σ以上と-2σ以下はほぼ同数になるはずだが、+2σ以上が多いことは確実である。多様性が大事というのであれば、東京大学法学部→大蔵省の玉木代表は、低学力のDQNを候補者に大量選抜してはどうだろうか。

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