リベラルの文化大革命

米大統領選挙でトランプが敗れると「アメリカ版文化大革命が始まる」と予測していた事態が始まったようである。

Left-liberalをウォッチしていれば驚くことではない。リベラルの目標は伝統文化とアイデンティティの破壊なので、トランプのような「保守反動」は殲滅の対象である(←リベラリズムは現代の一神教)。

“Liberalism today no longer stands up for freedom,” PM Orbán said in an interview in 2015, “but for political correctness – which is the opposite of freedom.” The prime minister shows us what happens when a conservative leader has the audacity to point out the failings in liberalism’s ideology, to oppose immigration and multiculturalism and dare to say that Europe’s Christian culture and identity must be protected.
The intolerance of liberalism does not astonish us anymore.

リベラルが攻撃的な一因は、トランプ派はファシストで、このままでは自由が失われて自分たちも危ういという危機意識(妄想)にある。自由を守る正義の行動と信じているので容赦がない。

この「カルト性」の大部分はリベラル派にも当てはまるのでほとんど自己紹介になっている。異なるのはリベラルが絶対視するのはpolitical correctnessの教義(理念)であってリーダー(特定の個人)ではない点である。

トランプ氏とその熱烈支持者は、分断を招く二元論的思考、陰謀論との高い親和性、現実を無視した独自の世界観、独裁志向といった従来からの傾向に加え、大統領選の敗北以降、過剰な被害者意識、極度の他責思考、目的のために手段を選ばないやり方など、その「カルト性」を高めてきた。
カルトメンバーは、そのリーダーを絶対視し、それと共にある自分たちは絶対的な正義であり真実の側にいると信じる。

特定個人のネット空間からの排除をネット企業が主導していることは、アーキテクチャによる支配が著しく強化されたことを示している。ネット企業が現代の四人組になる。

インターネットのプラットフォームをアメリカ企業に支配されている日本にも影響が及ぶことは必至なので、備えが必要だろう。

西洋のleft-liberalは1960~70年代の学生運動・新左翼・カウンターカルチャーの進化版であり、その影響力と根深さは日本に比べて格段に大きい。

橋下≒トランプとみなす人がいるようだが認識不足も甚だしい。維新は広義のリベラルの一派(ほぼネオリベラル)で、左派リベラルと対立しているのは内ゲバに過ぎない。ウルトラ・リベラルのグローバリスト安倍を保守・極右・復古主義者・ナショナリストと誤認することと同じである。

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