米黒人の自主的アパルトヘイト

この記事にはまずファクトチェックが必要である。

アメリカの黒人は総人口の13%だが、殺人被害者の55%(人種不明を除く)を占める。「黒人は安全に暮らせない」ことを裏付ける統計だが、黒人を殺している9割は黒人である。全米の殺人加害者の56%(人種不明を除く)は黒人なので、黒人が殺人を犯す確率は非黒人の約8倍ということになる。

「黒人だけの街」は安全よりも安心を与えるものとしては意義がある。

白人と黒人が混住を避けるのは白人の人種差別意識のためと考えられがちだが、実際には黒人も周囲に黒人が多い地域に住みたがることも原因になっている。

Scholars of the black middle class say many African Americans want to live together.
He said many residents find comfort, after spending the day in a predominantly white workplace, in returning to a home where all their neighbors are other African American professionals.
“They’re where they want to be,” Landry said. “They’re not thinking about integration. It’s not on their radar screen. . . . Their goal is to live in a community of like-minded, like-valued people, and these are other middle-class blacks.”

これ(⇩)はアメリカの白人が極端に差別的だからではなく、人間には異なる出自の人≒strangerかつforeignerがいると緊張する本性が備わっているからである。

ほとんどの人にとって、「異なる出自の人が入り混じって共存する社会」は、もはや神話にすぎないのだ。前出のケヴィン・ジェームズも、「自分には白人の友人はいない」と言った。彼らにとって、黒人の町を建設することの目的は生きのびることだ。
ストレンジャーは、「私たちの社会の一員かどうかにかかわらず、私たちの知らない人」のことだ。それに対してフォリナーは「部外者(アウトサイダー)」で、「私たちが知っているかどうかにかかわらず、別の社会のメンバー」だ。
「ストレンジャーであり、フォリナーでもある者」に対しては、ヒトのこころは強い警戒感と敵意を抱くように進化してきたにちがいない。この「本性」が現代社会で深刻な問題を引き起こしているのは、「人種」や「移民」をめぐる昨今のさまざまな出来事を見ればわかるだろう。

結局、曽野綾子が正しかったということである。

曽野綾子氏「私は文章の中でアパルトヘイト政策を日本で行うよう提唱してなどいません。生活習慣の違う人間が一緒に住むことは難しい、という個人の経験を書いているだけです」

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