10年遅い「デフレ脱却」表明
インフレは物価の上昇、デフレは下落でそれ以上でも以下でもないのだから、本来なら10年前にはデフレ脱却(持続的な物価下落が止まること)が宣言されているはずだった。
ところがそうはならなかったのは、「デフレ」に物価下落以上の意味を持たせてしまったからで、そのことが経済政策・経済運営を歪める結果を招いている。
デフレの期間は23年ではなく、長めにとっても1999年末~2012年末の13年間だが、2002~2007年には戦後最長の景気拡大を達成し、企業収益も悪化するどころか絶好調(→株価指数が史上最高値を更新)で、デフレが「安定成長を妨げてきた足かせ」となったという根拠はない。「賃金が上がらないのはデフレで企業収益が悪化したから」というのは明明白白なデマである。
「こうした悪循環」なるものが存在しなかったにもかかわらず、デフレ脱却のためにはリフレ政策が有効だとして異次元の🐷積み&マイナス金利を続けた結果、円の実質実効為替レートが50年以上前の水準にまで減価して「安い日本」が定着してしまった。万事休す。
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