「日本銀行は国の子会社」ではない

先日の記事を書いていたらこのニュース👇を思い出したので、繰り返しになるが書く。

荒っぽい言い方だが、日本銀行は国の子会社。立派な中央銀行だが、5割は政府が株を持っているから、連結決算上は債務ではないという考え方も成立する。

日本銀行のwebサイトにはこの👇ようにある。

日本銀行はわが国唯一の中央銀行です。日本銀行は、日本銀行法によりそのあり方が定められている認可法人であり、政府機関や株式会社ではありません。

日本銀行の出資者に対しては、経営参加権が認められていないほか、残余財産の分配請求権も払込資本金額等の範囲内に限定されています。

ホーム > 日本銀行について > 日本銀行の概要

日銀が政府の「子会社」であるためには、最高意思決定機関の政策委員会が政府に支配されていなければならない。しかし、政策委員会の金融政策決定会合では、政府の代表者は意見を述べる/議案を提出する/議決の延期を求めることができるだけで議決権はない。意思決定機関を支配していないので子会社ではない。

在任日数が憲政史上最長だった元内閣総理大臣が中央銀行のあり方という重要な事柄についてこのようないい加減なことを言うということが、日本社会の劣化(真面目さ・真剣さの喪失)を象徴しているように思われる。

ついでに言うと、MMTの「政府と中央銀行は実質的に一体で『統合政府』を形成している」や「政府の支出はその都度の中央銀行の通貨発行(対政府信用供与)で賄われている」も事実ではない。勝手な仮定、論点先取である。

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