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ファクトチェック

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2021年6月の記事一覧

無能バッシングの前にファクトチェック

「無能が多数派」と書いてあるのに、自分を「優秀な若者」になぞらえて「無能をクビにしろ」と熱くなる無能(というより平凡)な庶民が少なくないのだろう。 「無能をクビにすれば自分の給与が上がる」という発想は、株主利益の最大化や「政府支出を徹底的にスリム化すれば日本経済は復活する」という緊縮財政・小さな政府の正当化につながる。国民総出でムダとりに熱中してどんどんやせ細っているのが日本経済である。 上級国民が下級国民を焚き付ける ↓ 下級国民同士が賃下げに尽力する ↓ 増えた利益は

消費税減税研究会のあまりにもお粗末な提言⑶

今回はこの記事を基にする。 山本太郎は大嘘つきか無知も甚だしいと断定できる。ゼロ成長、マイナス成長が25年間続いている」は完全な出鱈目である。 この大不況はコロナだけが原因ではない。山本太郎はコロナ前からすでに日本は大変な経済状況に陥っていたと訴える。 「日本はこの25年デフレが続き、コロナの前からそもそもGDPはほとんど伸びておらず縮減している状態でした。一方、世界各国はその間に1.5~2倍も伸ばしている。日本のようにゼロ成長、マイナス成長が25年間続いている国は他にな

消費税減税研究会のあまりにもお粗末な提言⑴

消費税減税研究会が発表したとりまとめの内容があまりにもお粗末なので、数回に分けて検証する。当noteのレギュラー読者は既読の内容であることをお断りしておく。 70ページに掲載されている講師陣の話をそのまま羅列しているだけで、内容が整理されていない。生煮えのまま発表したことが歴然としている。 1ページの基本認識から誤っている。 長期的に見ても、消費税が導入されて30年以上が経つが、税率は徐々に引き上げられた反面、成長率は低迷し、物価や賃金の上昇は鈍く、慢性的なデフレの状況