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【美術館巡り】滋賀県立美術館 ~“みかた”の多い美術館展~

こんにちは ぷろちゃれ管理人です
アートの知識はない、ふつーの人のふつーの美術館巡りのお話です

先日、滋賀県立美術館へ「“みかた”の多い美術館展」をみにいってきました。(11/19に展示は終了しております)

びわこ文化公園の敷地内にある、緑に囲まれた美術館です。
この日は、雨が降ったりやんだりで寒い日だったので、公園は楽しまなかったのですが、今はちょうど紅葉もきれいなので、お散歩やピクニックにぴったりの公園です。

滋賀県立美術館 あいにくの雨でした

美術展のサブタイトルは
「さわる知る 読む聞くあそぶ はなしあう 「うーん」と悩む 自分でつくる!」です。
そのサブタイトル通り、おしゃべりOK、触るのもOK、写真撮影もOKと、みるだけではなく楽しめる工夫がたくさんありました。

説明にはやさしい日本語が使われています

普通の美術館と言えば、おしゃべり禁止のところが多く、コーナーごとに監視する人(?)もいて、なんとなく緊張感の中で作品をみることが多いのですが、ここではとても気楽に楽しめました。

ところどころにある問いかけがまたかわいい♪
問いかけきっかけに話も弾みます。


おはなしのたね
みんなの感想

私がとても興味を持ったのは、映像作品
百瀬文さんの「聞こえない木下さんに聞いたいくつかのこと」

百瀬さんと木下さんがお話している映像です。
聞こえない世界のこと、その生活、困ることはあるのか?などの、インタビューですよねとみていました。

すると、途中から「ん?」「んん?」、と段々と違和感を感じるようになります。最初は勘違いかな?と思うくらいの小さな違和感。それが段々と大きくなって、いつの間にか不思議な世界に入り込みます。
不思議な作品で、百瀬さんにとても興味を持ちました。

調べてみると、家族の作り方などとても面白く、不思議な方でした。
女1人、男2人の私たちが「家族」となるまで / 連載「作家のB面」Vol.5 百瀬文
https://artovilla.jp/articles/sideb-05_aya-momose1.html

自分で作品を作るコーナーもありました

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ここからは、展示とは関係のない美術館のトイレについてのお話です。

帰りに、バリアフリートイレをみてみたのですが、広くて車椅子でも入れるのですが、やはり子ども用のベッドしか備え付けられていませんでした。
係の方に、「大人の全介助が必要な方のおむつ交換ができる場所はありますか?」とお伺いしました。
「2階にキッズスペースと授乳室、ファミリートイレがあります。」とのことで、見せていただきました。
ファミリートイレは、バリアフリートイレよりも確かに広かったのですが、やはりベッドは子ども用なので、大人は寝ることができません。
授乳室も寝転ぶ広さはなく、キッズスペースは衛生上おむつ交換を行うのは無理とのことでした。

例えば、大人で重度の障がいがありおむつをしている方、高齢者で座位を保てなくておむつをしている方、がいらっしゃいます。
その方たちが、おむつ交換をしようとしたら、寝転べるスペースが必要です。
最近はどこでもバリアフリートイレを設置していて、なんとなくそこがあれば大丈夫のような気がしますが、多くのトイレでは子ども用のベッドしか備え付けがありません。
大人の全介助の必要な方が外出の予定を立てる時は、まずはトイレ探しから始まります。

大人用のベッドを備え付けていただければ、それが難しければどこでも大丈夫なので、寝転べるスペースを確保していただければおむつ交換ができます。
でも、そんな困りごとがあることも気付かないんですよね。
私も障がい福祉に関わる前までは、バリアフリートイレさえあれば、みなさん困ることがないのかと思っていました。

そして、そのために大人の全介助が必要な方が出かけるときは、ヘルパーさんがトイレのために工夫をしています。
その工夫もまた、障がい福祉について何も知らなかった私にとってはショーゲキだったのです。

トイレ問題に関してはまたいつか書きたいと思います。

滋賀県立美術館は2021年に改装したばかりとのことで、ピカピカきれいな美術館なのですが、少しだけ想像力を膨らませて、大人のおむつ交換のことをどなたかが考えてくださっていたら嬉しかったなと思いました。

でも、お金を掛けなくても工夫次第でどうにかなります。
ただ、知らなくては工夫もできません。
障がいのことを知るための研修が「ぷろちゃれ」です。
多くの方に障がいのある方のことを知っていただきたいと思います。

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