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こわいおもいで

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一部創作のホラー短編集です。 供養のためにときどき書いてます。
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2018年7月の記事一覧

『閉め忘れ』

『閉め忘れ』

しつけに厳しかった母から言いつけられていたことのひとつに、「部屋の戸を閉めて寝ること」というのがあった。
よくわからないルールだったが、そういうものなのだろうと律儀に従っていた。私としても、狭い家のなかで戸を一枚隔てるだけでも、自分の空間が守られるような気がして、都合がよかった。

ある日、母が夜勤に出ることになり、私はひとりで夜を過ごすことになった。小学2、3年生のころだったと思う。当時からどこ

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『カーナビ』

『カーナビ』

私が3歳か4歳だったころ、曾祖母が亡くなった。
遺影で初めて顔を見た(たぶん覚えていないだけで、曾祖母に会ったことくらいはあっただろう)曾祖母の死を理解できていなかった私は、通夜の早々に眠ってしまい、母は眠る私を車に乗せ帰宅することにした。
ここからは、後になって母から聞いた話だ。

曾祖母の家は自宅から遠い内陸部にあり、行くにも帰るにも山をいくつか越えなくてはならない。
方向音痴な母は、カーナビ

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