【元MBBが解説】フェルミ推定のエッセンス
本記事では、戦略コンサル出身の著者が、ググって上位表示されるメディアより一段高い解像度で「フェルミ推定の対策方法」について解説します。
フェルミ推定はセンター試験
タイトルの通り、フェルミ推定は足切りであり、ここの出来不出来ではあまり差がつかないです。
なぜなら、「最低限の速さ正確さで四則演算ができるか?」を見ることが目的だからです。
早慶レベルの学歴の方でも、数学から早期に撤退し四則演算が弱い方は現実問題として一定数存在するので、その場合、採用してしまったら実務で辛い思いをするだけで「お互い不幸だよね」という理由から、落とす必要があります。(クライアントとのKPIやコストカットの議論は暗算で行う場面が多々あります)
ただ、三平方の定理を知らないと面積を出せなかったり、微分の概念を知らないと3次関数のグラフを描けなかったりするのと同様、フェルミ推定のセオリーを最低限インプットする必要はあります。
フェルミ推定のセオリーについては、下記の本で丁寧に解説されており、この2冊だけで充分です。
※フェルミの学習が不要と言っているわけではなく、KSFではないので早めに済ませて売上向上やインターン選考など他の対策に時間使いましょう、ということです
模範解答例、おさえるべきポイント
上記2冊を紹介して終わり!
で正直OKっちゃOKなのですが、さすがにそれだとわざわざこの記事をクリックしてくださったあなたに申し訳ないので、著者のアウトプット、思考回路を参考程度に紹介します。
問題:WEBテストの市場規模を推定せよ
模範解答例:
新卒
就活生の人数×平均受検数×単価
中途
労働人口×ホワイトカラー率×平均生涯転職回数×転職あたり平均受検数÷労働年数×単価
数値を置いてみると、
新卒
50万人×5回×5,000円=125億円
中途
6000万人×50%×2回×5回÷40×5,000円=375億円
合計
500億円
各数値の論拠は、
・1年代あたり100万人で大卒が50%
・SPI、玉手、TGで結果の使い回しも含めた体感値で5回くらいと想定
・単価はファクトとして知ってた
・中途のホワイトカラー率と平均生涯転職回数と転職あたり平均受検数は感覚値
WEBテスト市場の8割は大企業が占めているとして、日本に大企業が1万社あるとしたら、1社あたりの平均単価は400万円。4000万だと高いし40万だと低い気がするので、桁は間違えていないはず。
追加で時間が与えられたら、あるいはググっていいなら、平均生涯転職回数を精緻化したい。
なぜなら、ホワイトカラー率は30%でも70%でもそんなにブレない、転職あたり平均受検数も多分そんなに感覚から外れない、が、平均転職回数は1回~4回で2倍以上ブレうるから。
以上。
WEBテストの市場規模はググっても出てこないですが、各因数はググったら出てくるので、フェルミ推定の良問だと思います。
ポイントは、
・まず新卒と中途に分けること(質的に異なるから)
・ホワイトカラー率を忘れないこと
・計算しやすいように7とか3と思っても敢えて5を置くこと
です。
あと、
万×万=億
は超有用な計算テクニックです。
まとめると、
・フェルミ推定は足切りなので2冊の本を読んで練習して早めに対策を終わらせる
・市場セグメンテーションをまず考える
・計算の速さ正確さを追求して練習する
がフェルミ推定のポイントです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
フェルミ推定は、最初に使い始めたGoogle社が、「フェルミ推定の実力と入社後のパフォーマンスに相関関係は無い」として、すぐに採用を辞めたことで有名なくらい、パターン暗記で突破できる類のテストです。
繰り返しになりますが、早めに対策を済ませ、売上向上ケースなど他の試験の対策に時間を使うことを推奨します。
Prismでは、コンサル志望の方向けに、キャリア支援サービスを提供しています。
元Bainとのキャリア面談は下記よりご予約いただけます。
よろしくお願いいたします!