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人としての品位

人としては善にほこらず物と争はざるを徳とす。
他にまさることのあるは大きなる失なり。


兼好法師

『徒然草』

(鷲田清一「折々のことば」2450 より訳注)
自分の長所を誇ったり人と徒に競ったりしないこと。
人より優れてあるのはむしろ大きな欠点だと、法師は説く。

格式の高さや才能の豊かさ等を意識する姿はなんとも見苦しい。真に優れた人はおのれが欠くところを知っているので、慢心することがないと。
比較ということが嫉妬や羨望を促し、自意識を煽って、人としての品位を落とす。

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